住田正二

住田 正二（すみた しょうじ）

住田正二は、1922年5月26日に生まれ、2017年12月20日に亡くなった日本の官僚および実業家です。彼は運輸事務次官やJR東日本の社長として重要な役割を果たしました。

初期の経歴

東京都の副知事を務めた住田正一の次男として、兵庫県神戸市で生まれた住田正二は、広島県呉市で本籍がありました。彼は小学校から大学まで成蹊学園で学び、ここで緒方四十郎や堀江鉄弥といった同級生と交流しました。東京帝国大学法学部に進学しましたが、1943年に学徒出陣のため、在学2年で朝鮮第24部隊に配属されました。

終戦後、大学に復学し、1947年に運輸省に入省。彼は海運総局に配属され、業界の再建整備に従事しました。この経験が後のキャリアに大いに役立ったと言われています。

官僚としてのキャリア

住田は、運輸省の様々な部門で重要な役割を果たし、特に海運や港湾業務においてその能力を発揮しました。1960年には法政大学から法学博士の学位を取得し、その後、防衛庁に出向したこともあります。1978年には運輸事務次官に就任し、特に森山欽司運輸大臣との対立が影響し、1年間で退官しました。

退官後は、運輸経済研究センターの理事長として活躍し、また全日本空輸に常勤顧問として迎えられました。ここでは、会社の運営に関与しましたが、ロッキード事件を巡る意見の違いから1982年に退社しました。

JR東日本での業績

1987年、国鉄分割民営化に伴い、住田はJR東日本の初代社長に就任します。彼は企業の経営効率を向上させるため、現場に権限を委譲し、組織の簡素化を推進しました。また、技術面でも積極的に改善を図り、国内外の企業と連携しながら新しい技術の導入に努めました。

その結果、在任期間中に人員は大幅に削減されつつも、効率化が図られました。この取り組みにより、JR東日本はスリムかつ効果的な運営を実現し、会社の発展に寄与しました。その後、1993年に社長を退任し、会長、最高顧問、相談役として引き続き同社に関与しました。

晩年

住田正二は2017年12月20日に95歳で亡くなりました。彼のキャリアは、日本の運輸業界に大きな影響を与え、数々の行政改革と企業戦略の一翼を担いました。生涯にわたり、彼は公私ともに多くの人々に影響を与え続けました。

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