佐々木一樹 (ヴァイオリニスト)

佐々木一樹（ささき かずき、1944年 - ）は、日本を代表するヴァイオリニストの一人です。

生い立ちと初期のキャリア

佐々木氏は、札幌北高校を卒業後、札幌音楽院にて荒谷正雄氏に師事し、ヴァイオリンの研鑽を積みました。その才能は早くから開花し、1966年には札幌交響楽団のコンサートマスターに就任しました。

東京交響楽団での活躍

1977年、佐々木氏は活動の拠点を東京に移し、東京交響楽団のコンサートマスターに就任しました。ここでは、その卓越した演奏技術と音楽性で楽団を牽引し、聴衆を魅了しました。

国際的な活躍

1980年、佐々木氏はヴェネツィア合奏団（I SOLISTI VENETI）に招かれ、首席奏者及びソリストとして活動を開始しました。この合奏団は、バロック音楽を中心に国際的に高い評価を受けており、佐々木氏はここで、ソロ奏者として、また合奏団の要として、その才能を遺憾なく発揮しました。

室内楽奏者としての活動

佐々木氏は、ソロ活動と並行して、室内楽奏者としても精力的に活動しています。「クヮルテット・ロッシーニ」などのアンサンブルに参加し、その卓越した技術と豊かな音楽性で、室内楽の世界でも高い評価を得ています。

家族との音楽活動

佐々木氏の音楽的才能は、家族にも受け継がれています。長女のウララ・ササキ氏はピアニスト、次女のマルモ・ササキ氏はチェロ奏者として活躍しており、佐々木氏と娘たちによる「パドヴァ・トリオ」は、国内外で高い評価を得ています。家族という親密な関係の中で生まれる音楽は、聴衆の心を温かく包み込みます。

参考文献

前川公美夫『北海道音楽史』大空社、1995年。
公益財団法人札幌交響楽団 編『札幌交響楽団50年史 1961-2011』2011年。

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