佐義達雄

佐義達雄：香川県生まれのソングライター

佐義達雄（さぎ たつお、1942年生まれ）は、日本のソングライターであり、香川県香川郡直島村（現在の直島町）出身です。彼は独自の音楽スタイルを持ち、その作品は多くの人々に愛されています。

経歴の始まり

佐義は中学を卒業後、直島町役場に就職し、父親の漁業を手伝いながら生計を立てていました。その後、三菱金属鉱業に転職し、ここで酔いしれるように自作の歌を歌っていました。彼の才能が評価され、周囲からの勧めでNHKの素人参加番組『あなたのメロディー』に応募したところ、作詞・作曲した「漁師一代」が評判を呼ぶことになります。

代表作「漁師一代」の成功

この楽曲は、社内の同僚である村木賢吉の歌唱によって自主制作され、「漁師一代」（B面：「土方渡世」）としてレコード化されると、各地の有線放送で流れるようになり、瞬く間に人気を博しました。1972年、東芝レコードから再録音され、アーティスト名も村木賢吉として再発売されました。これは佐義にとって大きな転機となり、彼は直島町に帰ることになります。

直島ミュージックスタジオの設立

故郷に戻った佐義は、「直島ミュージックスタジオ」を設立しました。ここでは、彼自身の作詞・作曲した作品を島民の歌唱によって自主制作盤として販売し、多くの楽曲を生み出しました。このスタジオは、地方の音楽シーンを支える重要な役割を果たしました。

大ヒット「おやじの海」

1976年には、1972年に制作された村木の自主制作盤「おやじの海」が注目を集めます。これにより、彼は再びメジャーレコード会社からのオファーを受け、1977年にフィリップス・レコードから再発売されることになりました。この曲は有線放送での人気を得て、じわじわと評判が高まりました。1980年には、年間チャートで17位を記録し、その年の日本作詩大賞大衆賞や第21回日本レコード大賞の企画賞を受賞するほどの成功を収めました。

現在の活動

「おやじの海」の大ヒット以降も、佐義は直島で生活を続けながら、設備業や製塩業にも関わりますが、自身のスタジオでの自主制作盤の製作に力を注いでいます。彼の音楽活動は、地域に根ざしたものであり、今なお多くの人々に影響を与えています。

彼の作品や活動は、香川の地元文化と密接に結びついており、まさに地域の宝として人々に親しまれています。

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