佐藤光史

佐藤 光史

佐藤 光史（さとう みつのぶ、1955年 - ）氏は、日本の高名な材料工学者です。長年にわたり教育・研究活動に従事し、特に工学院大学においては教壇に立つ傍ら、最終的には同学の学長として大学運営の重責を担いました。

秋田県に生まれた佐藤氏は、地元の秋田県立秋田高等学校を1973年に卒業後、学問の道を志して東京理科大学理学部化学科に進学し、1977年に卒業しました。さらに高度な研究を目指し、東京大学大学院工学系研究科合成化学専攻に進み、1982年に所定の単位を修得し満期退学しました。

大学院での学びを終えた後、佐藤氏は1982年に文部技官として国立科学博物館工学研究部第3研究室の研究員に着任し、研究者としてのキャリアをスタートさせました。その後、研究活動を続けながら研鑽を積み、1985年には工学博士の学位を取得しています。

教育の場への転身は1991年で、工学院大学工学部共通課程に講師として着任しました。工学院大学では着実にそのキャリアを重ね、1997年には助教授に昇任。さらに教育・研究における実績が認められ、2002年には教授へと昇格しました。長年にわたり工学院大学で教鞭を執り、多くの学生の育成に貢献しました。

教員としての活動に加え、佐藤氏は学術界や教育界において様々な役職を歴任しています。2013年には先端錯体工学研究会の副会長を務めるなど、専門分野における活動も精力的に行いました。

そして、2015年には工学院大学の学長に就任し、大学の舵取りを担うこととなりました。学長職と並行して、教育・学術振興に関わる公的な立場も多く務めています。同年には東京薬科大学の評議員、奈良女子大学共生科学研究センターの外部評価委員会委員、そして大学基準協会の理事に就任しました。

さらに、2016年には東京医科大学の評議員、文部科学省の大学設置・学校法人審議会特別委員を務めるなど、高等教育政策や大学評価といった分野においても重要な役割を果たしました。2018年には関東工学教育協会の副会長に就任するなど、工学教育の振興にも貢献しています。

佐藤氏は、材料工学者としての深い専門知識と、国立科学博物館、工学院大学での長年にわたる教育・研究経験、さらには学長としての大学運営手腕、そして多岐にわたる学外での要職経験を通じて、日本の学術界、特に工学教育と研究の発展に大きく寄与した人物と言えるでしょう。

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