佐賀県立図書館

佐賀県立図書館：歴史と魅力あふれる公共図書館

佐賀県立図書館は、佐賀県佐賀市に位置する歴史と文化を継承する公共図書館です。その起源は1913年（大正2年）に遡り、鍋島家によって建設された佐賀図書館に始まります。その後、1929年（昭和4年）に佐賀県に移管され、現在の名称である佐賀県立図書館へと改称されました。1963年（昭和38年）には現在の本館が開館し、長年にわたり県民に愛され続けてきました。2013年には佐賀県医療センター好生館内に分室を設置、さらに2015年度からは児童図書の全点購入を開始するなど、時代に合わせて進化を続けています。2022年には、DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築にも選定され、その建築的価値も高く評価されています。

多様なサービスと充実した施設

佐賀県立図書館は、単なる蔵書保管施設にとどまらず、多様なサービスを提供しています。館内はWi-Fi環境が整備されており、13箇所の利用者用コンセントも完備。パソコンだけでなく、タブレットやスマートフォンも安心して利用できます。また、各閲覧室には荷物の持ち込みが可能ですが、郷土資料閲覧室は除きます。

1階には、展示ホール、食堂、児童図書閲覧室、書庫、事務室、そして休憩スペース「こころざしの森」があります。「こころざしの森」では飲食も可能です。2階には、公開図書閲覧室（光庭付き）、郷土資料室、書庫、事務室があり、閲覧室では蓋付きの飲み物の持ち込みが可能です。1階にはデイズキッチンという飲食店も併設されており、ランチやカフェタイムにも便利です。

本館の建築面積は1,697.68㎡、延床面積は4,277.00㎡。1階から中2階までスロープがあり、バリアフリーにも配慮されています。多目的トイレも設置、利用者の利便性を高めています。さらに、佐賀市大和町には大和書庫も設置されており、広大な蔵書を支えています。

利用者にとって便利なサービス

本の貸出は、居住地を問わず利用者カードを作成すれば可能です。15冊までの貸出、2週間の貸出期間（予約がない場合は延長可）と、利用しやすいシステムです。インターネット予約による予約や、特定の市町の図書館・公民館での返却も可能です。身体障害者の方には郵送貸出サービスも提供しています。

資料の複写サービスも提供しており、コイン式複写機（白黒10円、カラー30円）やマイクロフィルムプリントアウト（1枚10円）を利用できます。また、デジタルカメラやスマートフォンでの撮影も可能です（いずれもカウンターでの申込が必要です）。

デジタルアーカイブへの取り組み

佐賀県立図書館は、電子図書館にも積極的に取り組んでいます。古文書、民話、郷土資料など、様々な資料をデジタル化し、データベースとして公開しています。「佐賀県立図書館データベース」では、2万8千点以上の歴史資料画像をパブリックドメインとして公開。一部の資料はIIIFにも準拠しています。

古文書データベース、古地図・絵図データベース、近代地図データベース、絵画データベース、音声民謡データベースなど、多彩なデジタルアーカイブが利用可能です。ふるさと納税を活用した「WEB版佐賀の昔話」「佐賀のデジタル大百科事典」「WEB版古文書講座」なども公開、地域文化の継承に貢献しています。

団体向けサービス

読書会用の本の貸出（20冊または10冊セット）、県内の幼稚園・保育所・福祉施設等への図書セット貸出など、団体向けのサービスも充実しています。

アクセスと開館時間

JR長崎本線佐賀駅から徒歩約20分、バス約10分とアクセス良好です。駐車場も47台分完備しています。開館時間や休館日については、本館と分室で異なりますので、公式ウェブサイトでご確認ください。

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