佐賀県道347号虹の松原線

佐賀県道347号虹の松原線について

佐賀県道347号虹の松原線は、佐賀県唐津市内を東西に走る主要な一般県道です。この道路は、唐津市坊主町を起点とし、浜玉町浜崎に至るルートを辿ります。その大部分が、かつて国道202号として利用されていた区間に相当します。唐津バイパスの開通に伴い、国道指定から県道へと移行しました。

路線概要

この県道の起点は、唐津市坊主町交差点で、佐賀県道23号唐津呼子線と交差します。そこから北に向きを変え、松浦川を松浦橋で渡ります。その後、東へ進路を変え、虹の松原の中を通過します。虹の松原の区間は、その景観の美しさから「日本の道100選」に選ばれており、読売新聞社が選定した「新・日本街路樹100景」にも名を連ねています。この区間は片側1車線で街灯がなく、約5kmにわたって松林が続きます。松林を抜けると、浜崎駅の北側に位置する浜玉町の市街地に入ります。さらに約1km進んだ先の浜玉町浜交差点が終点であり、そこから国道202号が福岡県方面へと続いています。

歴史

2002年に県道として認定されました。2011年には、国道204号のルート変更に伴い、起点が唐津市東町交差点から坊主町交差点に延伸されました。2019年には、虹の松原での倒木事故により一時通行止めとなりましたが、後に解除されました。

路線状況

県道に格下げされる以前は、交通量の増加や松原への環境への影響が懸念されていました。しかし、唐津バイパスの開通により、これらの懸念は緩和されました。現在でも、虹の松原の観光需要により交通量は比較的多い状況です。また、松の木が道路空間を覆っている箇所が多く、大型車両は注意が必要です。

倒木事故

2019年7月20日、虹の松原で発生した倒木事故により、通行車両に被害が発生し、死傷者が出ました。この事故を受けて、県は直ちにマツ並木区間を封鎖し、緊急点検を実施しました。倒木したマツからは、空洞やシロアリの巣が発見され、雨水や風の影響が原因とされました。その後、通行止めは解除されましたが、安全対策として最高速度30km/hの規制が設けられました。また、県は唐津市に対し、倒木の危険性があるマツの伐採を要請しましたが、唐津市は樹木医による診断を求めました。

道路施設

この県道には、中央橋（町田川）と松浦橋（松浦川）の二つの橋梁があります。

地理

この道路が通過する虹の松原は、玄海国定公園に指定されており、約5kmにわたってクロマツのトンネルが続いています。夏には、福岡方面からの海水浴客も多く訪れます。虹の松原の西側には唐津焼で知られる唐津市街地が、南西には伊万里焼で有名な伊万里市があります。

通過する自治体

唐津市

主な交差道路

佐賀県道23号唐津呼子線（起点：坊主町交差点）
国道202号（終点：浜玉町浜交差点）
国道323号（終点：浜玉町浜交差点）

沿線施設

唐津市役所
唐津大手口バスセンター
昭和自動車本社
唐津市立東唐津小学校
JR筑肥線：和多田駅、虹ノ松原駅、浜崎駅

参考文献

「日本の道100選」研究会 著、国土交通省道路局（監修） 編『日本の道100選〈新版〉』ぎょうせい、2002年6月20日、196-197頁。

関連項目

佐賀県の県道一覧

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