侍者 (キリスト教)

侍者についての解説

侍者（じしゃ）は、特にカトリック教会や聖公会のミサにおいて、司祭のそばで奉仕を行う重要な役割を担う者を指します。この役職は、正教会の堂役や聖公会のサーバーと同様の位置づけにあります。侍者は英語では「アコライト」とも呼ばれ、その名称はギリシャ語の「アコルトス（ἀκόλουθος）」、すなわち「従者」を意味する言葉から派生しています。

かつては下級聖職の一部として扱われていましたが、現在では一般の信徒にも参加が認められています。これにより、より多くの人々がこの役割を担うことができ、教会全体の奉仕活動が活性化しています。

具体的な役割としては、以下のようなものがあります：

• - サーバー：司祭のサポートを行い、ミサの進行を助ける。
• - クロスベアラー：十字架を持ちながら、ミサの際の行列を先導する役目。
• - トーチベアラー：トーチを持つ役割で、特に祭典の際や特別な儀式で重要です。
• - サリファー：香炉を持ち、香を振る役割。

また、各教会によっては独自の儀式を進行するために様々な役目が与えられることもあります。これにより、各教会の特性や伝統に応じた奉仕が可能となり、侍者の役割は多様性を増しています。

第2バチカン公会議以前には、女性が侍者としての役割を果たすことは好ましくないとされていましたが、現在では女性も侍者として活動することが認められています。この変化は、教会がより包括的で多様性に富んだ存在になることを目指している証ともいえます。

また、聖公会の系列校である立教学院には、アコライト・ギルドという団体が存在し、ミッションスクールではクラブ活動の一環として侍者の活動が行われています。このように、侍者としての役割は教会だけでなく、教育機関においても大切にされています。

侍者の役割は、単なる奉仕にとどまらず、信仰の実践や共同体の形成においても重要な位置を占めており、教会生活の中で欠かせない存在となっています。今後も、教会の一員としての役割を果たす侍者たちが、信徒たちの手助けをし続けることでしょう。

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