保健師助産師看護師法

保健師助産師看護師法について

保健師助産師看護師法、通称保助看法は、日本において医療サービスの質向上と公衆衛生の普及を目的とした法律であり、昭和23年に制定されました。この法律は、保健師、助産師、看護師の資質を向上させることを目指しており、医療従事者に対する明確な基準を設けています。また、この法律は、医療現場における業務の範囲を定め、各職種の役割を明確にしています。

法律の構成

この法律は、いくつかの章で構成されています。具体的には、総則、免許、試験、業務、雑則、罰則などの章があり、それぞれが関連する内容を詳細に規定しています。具体的な内容は以下の通りです：
1. 総則（第1章・第1条 - 第6条）: 法律の目的や基本的な事項について説明。
2. 免許（第2章・第7条 - 第16条）: 資格取得に関する要件や手続きに関する規定。
3. 試験（第3章・第17条 - 第28条の2）: 各職種の国家試験に関する詳細。
4. 業務（第4章・第29条 - 第42条の3）: 各職種の専門的な業務内容について。
5. 雑則（第4章の2・第42条の4 - 第42条の6）: その他の雑則に関する事項。
6. 罰則（第5章・第43条 - 第45条の3）: 法律違反に対する罰則規定。

免許と資格

この法律では、看護師（旧看護婦、看護士）、准看護師（旧准看護婦、准看護士）、保健師（旧保健婦、保健士）、助産師（旧助産婦）に関する免許が定められています。特に助産師に関しては、女性に限られる資格であり、男性はこの資格を取得できません。これは、性別によって国家資格が制限される珍しいケースです。

法律の改正

この法律は時代の変化に応じて改正が行われています。最初に今の名称に改題され、平成13年（2001年）12月に正式に「保健師助産師看護師法」となり、2002年からは男女ともに「看護師」としての名称が使われるようになりました。以後も改正が続き、主な改正点は以下のようになります：

• - 2001年: 免許取得の際の障害者の欠格事項が変更され、心身の障害があっても免許を取得できるように。
• - 2002年: 看護婦、助産婦の名称が看護師、助産師に変更。
• - 2006年: 看護師国家試験合格を保健師・助産師の取得条件としました。
• - 2009年: 看護師国家試験の受験資格に大学を条件化し、教育課程を見直し。
• - 2014年: 看護師の特定行為に関する研修が規定され、2015年から実施。

まとめ

保健師助産師看護師法は、日本の医療体系において重要な役割を果たす法律です。医療従事者の質の向上を図るために、厳格な資格制度や教育体制を整えており、社会の健康を支える基盤となっています。また、社会のニーズに応じて適宜改正が行われていることで、現代の医療環境に適応した内容に進化し続けています。

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