保坂嘉弘

保坂嘉弘氏(エニックス'>[1955年]]3月30日生まれ)は、日本の出版業界において多大な影響力を持つ人物です。秋田県出身で亜細亜大学経済学部卒業後、漫画原作者やゲームデザイナーを経て、1984年に[[エニックス]に入社しました。

当初はゲームプロデューサーとして活躍していましたが、その後、コミック部門創設に参画し、『月刊少年ガンガン』の初代編集長に就任します。この雑誌の編集長として、保坂氏は類まれな才能を発揮しました。『週刊少年ジャンプ』などの既存の少年誌や児童誌を参考にしながらも、独自路線を歩み、ファンタジー色の強い少年漫画とギャグ漫画を積極的に掲載することで、混沌とした独特の誌面を作り上げました。

特に初期に掲載された『南国少年パプワくん』や『魔法陣グルグル』といった作品は、大ヒットを記録し、『月刊少年ガンガン』の後のイメージを決定づけることになります。これらの作品は、現在でも多くのファンに愛されており、日本の漫画史に大きな足跡を残しました。保坂氏の編集者としての力量がこれらのヒット作を生み出した要因の一つと言えるでしょう。エニックスにおいては、1994年に取締役出版企画部長、2001年には取締役出版事業局長に就任するなど、長年にわたり同社の出版部門を牽引しました。

しかし、2001年に発生した「エニックスお家騒動」をきっかけに、保坂氏はエニックスを退社し、独立。同年6月5日には、漫画専門出版社である株式会社マッグガーデンを設立し、代表取締役社長に就任します。その後、2003年には東京証券取引所マザーズにマッグガーデンを上場させるという快挙を成し遂げました。これは、保坂氏の優れた経営手腕とリーダーシップの賜物と言えるでしょう。のちにIGポートの子会社となりましたが、その功績は出版業界に広く認められています。

保坂氏の影響力は、単に出版社の経営にとどまりません。彼は数々の作品に、モデルと見なせる登場人物として登場しています。例えば、『ドラゴンクエスト 4コママンガ劇場』の番外編では、「アンクルホーン」というモンスターとして登場しており、ユーモラスな一面も覗かせています。また、『うめぼしの謎』では保坂刑事として登場するなど、作品に彩りを加えています。これらのエピソードからも、保坂氏が漫画業界に深く関わっていることがわかります。

さらに、バンダイとの関係も深く、バンダイナムコホールディングスとは長年の付き合いがあります。マッグガーデンの設立にも、バンダイ関係者が関わっていたと言われています。こうした幅広い人脈と深い業界知識が、保坂氏の成功を支えていると言えるでしょう。保坂嘉弘氏は、日本の漫画業界の発展に多大な貢献をした人物であり、その功績は今後も長く語り継がれていくことでしょう。

もう一度検索