保育社

株式会社保育社（ほいくしゃ）について

株式会社保育社は、1946年に設立された日本の出版会社です。大阪市淀川区を本拠地とし、特に図鑑の出版を専門としています。設立以来、生物に関する図鑑をはじめとした多彩な分野の原色図鑑を発行しており、これは同社の主力商品となっています。このような図鑑は、専門的な情報を提供するだけでなく、アマチュアや初学者にも適した内容となっており、幅広い読者層に支持されています。

出版物の特徴

保育社が発行する図鑑は、一般的に専門家が求めるほどの詳細な原著論文を網羅しているわけではありませんが、狭い専門分野の周辺についての知見を得るには適しています。したがって、プロの研究者ばかりでなく、入門者からセミプロ級の研究者にまで幅広い層に有用です。また、「カラーブックス」という小百科シリーズでも知られており、こちらはカラー写真を豊富に使った解説が特徴です。生態学に関する啓蒙書も多く取り扱っており、一般の人々が自然や生物について学ぶ手助けをしています。

経営再建の経緯

しかし、保育社は1999年11月に和議法の適用を申請し、経営危機に直面しました。この倒産により資金調達が難しくなり、新刊の出版や既刊の重版もできない状態が続きました。しかし、出版社、文化人、書店などの支援が寄せられ、その結果として原色図鑑シリーズを中心に増刷が行われるなど、経営再建の道が開かれました。復刊に関しては、1985年から1987年に発行された『私鉄の車両』シリーズの版権がネコ・パブリッシングに引き取られる例も見られました。

新たなスタート

2007年4月6日、保育社は株式会社メディカ出版の経営支援を得て、100%出資の子会社として新たな一歩を踏み出しました。現在、保育社はカラーブックスシリーズや原色図鑑シリーズ、検索図鑑シリーズなどを主な出版物とし、さらに介護やケアマネージャー関連の書籍も取り扱っています。

このように、保育社は多様なジャンルに渡る出版活動を行いながら、専門知識の普及に貢献し続けています。今後もその活動が注目されることでしょう。

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