保証期間

保証期間とは

保証期間とは、顧客が購入した製品について、製造・販売事業者がその品質を保証する期間のことです。この期間内であれば、通常の使用範囲内での故障に対して、無償で修理や交換などのサービスが提供されます。製品の信頼性をアピールし、消費者に安心して購入してもらうための重要な要素となります。

保証期間の概要

保証期間は、製品が設計時に定めたスペックを満たすことを保証するもので、外観や設計範囲外の性能までは保証されません。消費者保護の観点から、理念としては消費者基本法などに求められますが、具体的な期間設定は事業者の任意であり、すべての製品に一律に定められているわけではありません。同じような製品でも、メーカーや販売店によって保証期間が異なる場合があります。例えば、家電量販店で購入したラジオには保証が付いていても、コンビニエンスストアで販売されている安価な製品には付いていないことがあります。

保証期間の長さ

保証期間の開始日は、一般的に製品の購入日となります。購入日を証明するために、保証書には販売店名、購入日、印などが記載される欄が設けられています。量販店では、ゴム印やシールで対応することがあります。パソコンなどの直販メーカーでは、出荷日や機種、製造番号などの記録があるため、保証書がない場合もあります。

製品の故障が購入直後に発生した場合、初期不良として販売店が交換に応じることもありますが、対応は販売店によって異なります。保証期間の長さは、製品の種類やメーカーによって異なり、家電製品では1～2年、家具では3～5年、住宅では10年程度が一般的です。故障しやすいものや買い替え周期の短いものほど、保証期間が短くなる傾向があります。一方で、メーカーの自信や理念によっては、無期限保証やライフタイム保証を設定している製品も存在します。

コンピュータソフトウェアにおいては、購入日ではなく発売日から一定期間とするのが一般的です。

製品の性質と保証期間

製品によっては、部品ごとに保証期間が異なる場合があります。例えば、液晶ディスプレイの保証期間が3年でも、パネルやバックライトは1年というケースがあります。また、製品に付属する電池などの消耗品は、保証対象外となるのが一般的です。

保証期間は製品の耐用年数とは異なり、保証期間が過ぎたからといってすぐに製品が使えなくなるわけではありません。多くの製品は、保証期間後も一定期間は機能を維持します。

延長保証

家電量販店や自動車販売店などでは、顧客サービスの一環として延長保証制度が提供されていることがあります。これは、メーカー保証期間が終了した製品に対し、有料で修理費用を販売店が負担する制度です。延長保証の内容や条件は店舗によって異なり、保証期間や負担割合、利用回数などが細かく設定されています。メーカー自身が有償の会員制サービスとして修理保証を提供しているケースもあります。延長保証は、一種の保険のようなもので、消費者の選択によって加入できます。

保証終了後と製品修理

保証期間が終了した後でも、有償で修理サービスを受けることは可能です。日本では、修理費用が高額になりがちですが、メーカーは製品製造終了後も一定期間（5～10年程度）は補修部品を保有していることが一般的です。また、製品に瑕疵があった場合には、保証期間を超えてもメーカーが一部費用を負担する場合があります。精密機器では、メーカーが自社の技術力を示そうと部品を再製造することもあります。

保証の内容

保証内容は、「通常の使用方法で、保証期間内に製品が故障した場合に、無償で修理または交換を行う」というものが一般的です。この「通常の使用方法」については、保証書に規定されています。製造上の欠陥があった場合には、保証期間を超えても無償修理やリコールを行う場合がありますが、これは保証書に記載されている保証とは異なります。

無償修理の回数は無制限であることが多いですが、製品やメーカーによって制限がある場合もあります。また、機能に影響しない外観の傷や汚れは、保証対象外となることが一般的です。

通常の使用

保証の対象となる「通常の使用方法」とは、取扱説明書に従った正しい使い方を指します。以下の様な場合は、使用者の過失とみなされ、保証期間内であっても有償修理となります。

取扱説明書に記載されていない改造やカスタマイズ
高所からの落下
異物の挿入
浸水
想定外の操作
家庭用製品の業務用使用
劣悪な環境下での使用

これらの判断が難しい場合もあり、クレームに発展することもあります。携帯電話では、浸水によるトラブルを判別するため、変質シールが貼付されています。

関連項目

新品 - 中古品
クーリングオフ
消費期限 - 賞味期限
ソニータイマー
耐用年数

もう一度検索