俳句研究賞

俳句研究賞について

俳句研究賞（はいくけんきゅうしょう）は、1986年に設立された公募型の俳句新人賞です。この賞は、特に新進気鋭の俳句作家を対象としており、過去には多くの才能ある俳人を世に送り出してきました。設立当初から、主に富士見書房が発行していた月刊誌『俳句研究』において作品が募集され、受賞作品が同誌に掲載される形式で進行していました。

受賞対象となるのは、未発表の50句であり、この中から最も優れた作品が選ばれます。受賞者には賞金として30万円が贈られるほか、その作が誌面にて発表されるため、多くの作家にとっては、自らの作品を広める重要な機会ともなっていました。特に、俳句は日本の伝統的な詩形であり、その表現は多様性に富んでいるため、毎年多くの優れた作品が寄せられることが特徴でした。

しかし、時代の流れと共に、『俳句研究』が2006年に休刊を迎えると同時に、俳句研究賞も休止に至りました。このように、俳句研究賞の歴史は短かったものの、その存在は多くの俳人にとって大きな意味を持っていたと言えるでしょう。

受賞作品一覧

俳句研究賞では、毎年様々な才能あふれる作品が授賞されています。以下に、歴代の受賞作を紹介します。

• - 第1回（1986年度）

素晴らしい初代受賞者：北野平八『水洟』、本宮哲郎『雪国雑唱』

• - 第2回（1987年度）

受賞作：佐藤和枝『龍の玉』、角免栄児『白南風』

• - 第3回（1988年度）

受賞作：河合照子『日向』、山口都茂女『面打』

• - 第4回（1989年度）

受賞作：福島勲『閻魔の手形』、牧辰夫『机辺』

• - 第5回（1990年度）

受賞作：片山由美子『一夜』

• - 第6回（1991年度）

受賞作：高橋富里『点字日記』

• - 第7回（1992年度）

受賞作：日美清史『涼意』

• - 第8回（1993年度）

受賞作：西尾一『三寒四温』

• - 第9回（1994年度）

受賞作：大島雄作『青年』

• - 第10回（1995年度）

受賞作：野中亮介『風の木』

• - 第11回（1996年度）

受賞作：猪口節子『能管』

• - 第12回（1997年度）

受賞作：太田土男『牛守』

• - 第13回（1998年度）

受賞作：岩永佐保『生きもの燦と』

• - 第14回（1999年度）

受賞作：鈴木厚子『鹿笛』

• - 第15回（2000年度）

受賞作：山根真矢『少年の時間』

• - 第16回（2001年度）

受賞作：鴇田智哉『かなしみのあと』

• - 第17回（2002年度）

受賞作：藤村真理『からり』

• - 第18回（2003年度）

受賞作：有澤榠樝『五十一』

• - 第19回（2004年度）

受賞作：高柳克弘『息吹』

• - 第20回（2005年度）

受賞作：対中いずみ『蛍童子』

• - 第21回（2006年度）

最後の受賞作：齊藤朝比古『懸垂』

まとめ

俳句研究賞は、短い歴史の中でも多くの才能を発見し、育成してきた重要な賞でした。各年度に選ばれた作品は、今もなお多くの人々に愛され、俳句の魅力を再認識されるきっかけとなっています。受賞歴のある作家たちは、日本の俳句界においても、独自の地位を確立していると言えるでしょう。

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