高柳克弘

髙柳 克弘について

髙柳克弘（たかやなぎ かつひろ）は、1980年7月1日生まれの日本の俳人で、静岡県浜松市で育ち、現在は東京都国分寺市に住んでいます。その独特な視点と感受性を活かした俳句で知られ、若手俳人として注目を集めています。

学歴と俳句との出会い

髙柳は静岡県立浜松北高等学校を卒業後、2003年に早稲田大学第一文学部ロシア文学専修に入学しました。在籍中に俳句研究会に参加し、俳句の魅力に引き寄せられます。特に、高校時代の同級生である澤田和弥からの影響で俳句を本格的に始めることになりました。大学院では堀切実の指導のもと、著名な俳人松尾芭蕉に関する研究を行いました。

2002年には「鷹」という結社に参加し、藤田湘子に師事します。湘子のもとでの学びにより、俳句の深い世界に足を踏み入れ、彼の作品のクオリティを高めていきました。

受賞歴と著作

髙柳は数多くの受賞歴を持ち、2004年には第19回俳句研究賞を最年少で受賞しました。同年、「息吹」の作品により小野梓記念賞も受賞。2007年には湘子の死去に伴い、「鷹」の編集長に就任し、その後も様々な賞を受けました。例えば、2008年には『凛然たる青春』で第22回俳人協会評論新人賞を受賞、2010年には第一句集『未踏』が第1回田中裕明賞を受賞しました。この句集には「ことごとく未踏なりけり冬の星」などの有名な作品が含まれています。

その後も髙柳は創作を続け、2013年に俳人の神野紗希と結婚し、さらなる活動を展開しています。2015年には短編小説「蓮根掘り」が『文学界』に掲載され、短編作家としてもデビューを果たしました。以降も様々な短編を発表し、作家としての才覚を見せています。

現在の活動と影響力

また、髙柳は俳句の普及や教育にも積極的に関与しており、NHK俳句の選者や、全国の教育機関での非常勤講師としての活動も行なっています。これに加えて、読売新聞夕刊や中日俳壇、俳句甲子園の審査員など、多方面での業務が続きます。彼は俳人協会や日本文藝家協会の会員としても活躍しています。

主要な著書

髙柳の著書には、多くの句集や評論があります。代表的な作品には、句集『未踏』（2009年）、『寒林』（2016年）、『涼しき無』（2022年）があり、各作品には彼の独特な視点や感受性が表現されています。また、評論として『凛然たる青春―若き俳人たちの肖像』（2007年）、『芭蕉の一句』（2008年）、『究極の俳句』（2021年）などがあります。さらに、児童向けの作品として『ゆきうさぎ』（1993年）や『そらのことばが降ってくる』（2021年）も手がけており、その多才さが伺えます。

結論

髙柳克弘は、現代の俳句界において確固たる地位を築いている著名な俳人です。彼の作品は心に響くもので、感受性を大切にした表現は新たな俳句の可能性を開いています。彼の活動はこれからも多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

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