俺はご先祖さま

テレビドラマ『俺はご先祖さま』の概要とストーリー

『俺はご先祖さま』は、1981年12月から1982年3月にかけて日本テレビ系列で全14話が放送された、オフィス・ヘンミ制作のテレビドラマです。この作品は、未来からやってきた女性ミミが主人公の、ユーモア溢れるSFコメディです。

物語の背景

ミミは1980年の資生堂キャンペーンガールで、初めての芸能界デビューを果たしたマリアンが演じました。彼女は未来の22世紀から現代（1980年代）にタイムトラベルして、祖先である伴吉に「愛」について調査を行うためにやってきます。ミミの衣装は、シルバーのレオタードとロングブーツという未来的なデザインで、視聴者の目を引きました。

物語の初めは、未来人と現代人との文化的な違いをコメディの形式で描いていましたが、進むにつれて未来世界の厳しい現実が浮かび上がり、物語は次第に深刻なテーマへとシフトしていきます。

ストーリーの展開

物語の主人公、白石伴吉は雑誌カメラマンとして働いており、作家を目指す青年です。ある日、彼の下宿先に突然ミミがUFO型のタイムマシンでやってきます。彼女は伴吉を「おジィちゃま」と呼び、未来の結婚相手の名前まで知っているという前触れから物語は始まります。この「愛」が21世紀では危険思想とされる未来の設定が、ストーリーにおいて重要な役割を果たします。
実際には、愛について調査するために伴吉のもとに来たミミですが、彼女がもたらす騒動は、彼女自身の運命に影響を与えるものとなります。

物語の中盤、ミミは伴吉の幼なじみであるMiYoと共にロボットに遭遇します。これは、未来の世界で殺される運命にあるMiYoを助けるための戦いであり、未来の厳しい現実を示す重要なエピソードです。最終的には、ミミは自らの「罪」を抱えたまま、再び未来へと帰る決断を下し、物語は重厚な結末を迎えます。

主なキャスト

このドラマには、実力派俳優たちが出演しています。伴吉役は石坂浩二が演じ、他に井上順、浅野ゆう子、佐藤浩市などが名を連ねています。また、ミミ役のマリアンの存在感も特筆すべき点です。彼女によるキャラクターの魅力が、ドラマを大いに盛り上げています。

放送後の展開

本作は放送終了後も再放送が行われ、映像ソフト化は難航していたものの、2013年にすべてのエピソードが収録されたDVDBOXが発売され、2022年には動画配信サービスも登場しました。

未来と愛のテーマ

『俺はご先祖さま』は、単なるSFコメディではなく、時間を超えた愛や人間としての存在意義、果たして愛が許されるのかという問いを投げかける作品です。未来への警鐘とも受け取れる重いテーマが、視聴者に強い印象を与えます。

このドラマは、放送から数十年経った今でもそのユニークな設定と深いテーマで多くの人に記憶され続けています。未来からの訪問者が現代に持ち込む様々な問題と、それに対する彼らの選択は、今もなお多くの人に考えるきっかけを与えることに違いありません。

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