倉上淳士

倉上淳士：業界物を描く漫画家

倉上淳士は、東京都出身の日本の漫画家です。1995年に『コミックガンマ』でデビューし、その後『ミスターマガジン』で初連載を開始しました。青年漫画誌や非成年指定のエロ漫画誌を中心に作品を発表し、特に業界を舞台にした作品で知られています。

作風の特徴

倉上の作品は、業界事情の描写に留まらず、エロチックな展開やラブコメ要素、青春群像劇としての側面を併せ持っています。業界物以外にも、少女漫画風の繊細な心理描写やSF要素を取り入れた作品も手掛けています。

非成年指定のソフトエッチ系雑誌に掲載された短編漫画では、ギャグ要素の強い明るい展開から、鬱々とした暗い展開まで、幅広い作風を見せています。

特徴的なのは、その繊細な描線です。女性作家と間違われるほどで、その描線が描き出す女性キャラクターは可愛らしく、多くのファンを魅了しています。また、水彩で着色されたカラー原稿に滲みや掠れを多用するのも特徴的です。ただし、ウェブコミック『みこたん』では、表示上の問題から業者が着色を担当していました。

スター・システム

倉上は、手塚治虫への憧憬から、手塚作品の特徴である「スター・システム」を採用しています。しかし、その多くはゲスト出演程度に留まっています。各作品の世界観が共通しているため、スター・システムを大々的に採用しやすい環境にありますが、積極的に活用しているわけではありません。『ぎゃるかん』と『こぎゃるかん』のように姉妹作品であっても、『ぎゃるかん』の登場人物が『こぎゃるかん』に出演することは多くありません。

例外として、『ダイナマイト・ハニー』の「古賀まい」は、スター・システムで頻繁に登場するキャラクターです。また、名前のない脇役が、作品を跨いで登場することも確認されています。

主な作品

一般向け作品

しようよ♡（1995年 - 1996年）
イヴの林檎（1997年 - 1998年）
C.V.（1999年 - 2000年）
ハグアル 翼持つ王（1999年 - 2000年）
ダイナマイト・ハニー（1999年 - 2002年）
特撮天使（2002年 - 2003年）
こぎゃるかん（2004年 - 2007年）
でびるなえびる（2007年 - 2008年）
みこたん 巫女さまは女子高生（2008年 - ）
絶対衝激 〜PLATONIC HEART〜（2008年 - 2010年、原作：八宝備仁）
ご主人様と呼ばないで（2011年、原作：盛口耀介）
ガチAV（2011年 - 2013年、電子書籍）

成人向け作品

エンジェル・シンドローム（1997年 - 2000年）
CHIHA-YA（ちはや）（2000年 - 2001年）
彼女が一番（2000年 - 2003年）
ぎゃるかん（2000年 - 2011年）

他メディア展開

しようよ♡ - 1996年にテレビドラマ化
ぎゃるかん - 2004年にドラマCD化
こぎゃるかん - 2009年に実写ドラマ化

外部リンク

倉上淳士オフィシャルHP【倉上屋】
倉上淳士　ガルパン＆クラウンライター・ライオンズ (@aNTzorH2IGPVx3t) - X（旧Twitter）
倉上淳士 ガルパンおじさん＆クラウンおじさん (@Zm0oRjYxhItzhCe) - X（旧Twitter）（２代目アカウント）
* 倉上淳士 クラウンライター40周年 (@kuragami3) - X（旧Twitter）（初代アカウント）

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