倉敷チボリ公園

倉敷チボリ公園：思い出と再生の地

倉敷チボリ公園は、1997年から2008年まで岡山県倉敷市に存在した都市型テーマパークです。JR倉敷駅北口前に位置し、デンマークの有名なチボリ公園からデザインや運営ノウハウを受け継ぎました。約12ヘクタールの広大な敷地は、かつて倉敷紡績（クラボウ）の万寿工場があった場所で、11年6ヶ月の間に約1,800万人もの来園者でにぎわいました。

ハートフルな公園を目指して

倉敷チボリ公園は、「幼児からお年寄りまであらゆる人々が心にゆとりをもち、人と人とがふれあえる公園」を理念としていました。園内には5万本の樹木と250種90万株の植物が植えられ、緑覆率は45%にも達していました。15か所の噴水や1000脚のベンチも設置され、訪れる人々にやすらぎを提供していました。

デンマークやアンデルセンをテーマにしたアトラクション、庭園、ショップ、レストラン、劇場などが点在し、まるで北欧の街を訪れたかのような雰囲気を楽しむことができました。また、デンマークの自然、歴史、文化を学べる施設も設けられていました。

園内の見どころ

公園の中心には「プレーネン広場」があり、シンボルである「チボリタワー」と観覧車「チボリバルーン」がそびえ立っていました。「アンデルセンホール」や「カルケバルン劇場」では様々なイベントが開催され、多くの人々を楽しませました。アンデルセンホールの前には「チボリ湖」と呼ばれる美しい池が広がっていました。

アトラクションとしては、ロイヤルコペンハーゲンのティーカップをイメージした「ロイヤルティーカップ」や、北欧神話の神オーディンから名付けられたジェットコースター「オーディンエクスプレス」などが人気を集めました。

誘致から開園、そして閉園へ

当初、岡山市がチボリ公園の誘致を計画していましたが、運営計画の不備などから頓挫しました。その後、倉敷市が誘致に乗り出し、1997年に倉敷チボリ公園が開園しました。

開園当初は多くの来場者で賑わいましたが、徐々に客足が減少。経営改善のため様々な施策が試みられましたが、状況は好転せず、2008年12月31日に閉園となりました。

跡地の再開発

閉園後、跡地はクラボウに返還され、大規模な再開発が行われました。2011年には、アリオ倉敷、三井アウトレットパーク 倉敷、倉敷みらい公園がオープンし、新たな賑わいを見せています。

倉敷みらい公園は、倉敷チボリ公園の住居表示を引き継いでおり、公園内には「アンデルセン広場」が残され、からくり時計が時を刻み続けています。

倉敷チボリ公園の記憶

倉敷チボリ公園は、短い期間でしたが、多くの人々に夢と感動を与えました。閉園後も、その跡地は新たな形で活用され、倉敷の街に活気をもたらしています。倉敷チボリ公園は、人々の心の中に美しい思い出として生き続けています。

関連情報

倉敷みらい公園
アリオ倉敷
* 三井アウトレットパーク 倉敷

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