倉本昌弘

倉本昌弘のプロフィール

倉本昌弘（くらもと まさひろ、1955年9月9日 - ）は、広島県広島市出身の著名なプロゴルファーです。日本大学を卒業後、2014年2月24日より日本プロゴルフ協会の会長を務めており、1980年代のゴルフ界においては「AON」とともにブームを引き起こした名選手として知られています。

生い立ち

倉本は地元の老舗料亭に生まれ育ち、特に祖父は生け花の師範という文化的な家庭環境でのびのびと育ちましたが、虚弱体質で学校をしばしば休む子供でした。そのような中、10歳の頃に父親の影響でゴルフを始め、広島に移った日本のプロゴルファー福井康治から指導を受けました。本格的な練習は叔父から学び、広島ゴルフ倶楽部で練習を重ねました。この結果、友達と遊ぶよりもゴルフの練習に明け暮れる日々となります。

アマチュア時代

倉本は、崇徳高等学校に在学中に全日本ジュニアチャンピオンとして名を馳せ、筋力トレーニングに力を入れていました。さらにはアメリカからの情報を吸収し、ビタミンやタンパク質の摂取により、肉体的な基盤を固めました。彼の功績は1974年に日本大学入学後、学生選手権での4連覇や、日本アマチュア選手権での勝利を誇るトップアマチュア選手として不動の地位を確立したことです。

しかし、1978年に謹慎処分を受けたことは、倉本にとって大きな挫折でした。この失意を乗り越え1980年に「中四国オープン」でアマチュア初の優勝を果たし、プロ試験に挑みましたが一度は不合格となります。プロテストに向け、倉本は土佐カントリークラブと契約し再起を図ります。

プロ時代

1981年、プロとしてのデビューを果たし、早速「和歌山オープン」で優勝するなど、目覚ましい活躍をします。この年、倉本は合計6勝を記録し、デビューイヤーにおいて史上最高の賞金ランク2位を達成しました。「ポパイ」とのあだ名で知られ、より多くのファンを惹きつけました。「AON」の青木功、尾崎将司、中島常幸と共に活躍し、日本ゴルフ界を盛り上げる要因となりました。

1982年の全英オープンでは日本人選手として過去最高の4位タイを記録しました。その後も多くのスポンサー契約を結ぶなど、商業的にも成功を収めました。1992年には通算25勝目を挙げ、プロゴルフ界では大学出身選手として初めて永久シード権を獲得します。これ以降も数々の記録と業績を重ねる一方で、心臓弁膜症の手術を経験するなど苦難もありましたが、逆境にも負けず再び栄光を掴みました。特に2003年には日本ツアー史上初の59ストロークを達成し話題となりました。

ゴルフ界改革

倉本は、アメリカのゴルフ界での経験をもとに日本ゴルフ界の改革に取り組みました。1997年には「ツアー・オブ・ジャパン」を設立し、その後JGTOを立ち上げるなど貢献しました。2014年には現役選手として初めて日本プロゴルフ協会会長に就任しました。

シニアツアーへの挑戦

2005年から米シニアツアーに参戦し、2008年まで活動しました。また、シニアツアーにおいても数々の記録を残し、2010年には日本シニアオープンで優勝を果たしました。

逸話と影響

倉本の人生には多くの逸話があります。デビュー当時、賞金が手渡しされる際に財布から810万円を並べ、記念撮影をしたことや、広島に住まったマンションが話題になったことがありました。その身分証明書には異常がありませんでしたが、他の選手からの激しい嫉妬もあったそうです。

現在も倉本は広島のスポーツ振興に力を入れ、地域貢献にも積極的です。彼の生涯を通じた活動は、今後の日本ゴルフ界にとって大きな影響を与え続けることでしょう。

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