健軍神社

健軍神社

健軍神社（けんぐんじんじゃ）は、熊本県熊本市東区にある神社であり、地域の文化と歴史に深く根付いています。この神社は、阿蘇神社などと共に「阿蘇四社」と呼ばれる重要な神社の一つとして知られています。

祭神

健軍神社には多くの祭神が祀られています。主な神々として、健軍大神、健磐龍命、阿蘇津姫命、神渟名川耳命（綏靖天皇）、国造速瓶玉命をはじめとし、草部吉見神、比咩御子神、彦御子神、若比咩神、新彦神、新比売神、若比古神、彌比咩神の計13柱の神が祀られています。これらの神々は、地域の守護神として信仰されており、特に健軍大神はこの神社の中心的な存在です。

神社の起源を探ると、健軍大神は火国造の祖である健緒組と関連付けられることがあります。文献によれば、健緒組は古代の肥後地方で重要な役割を果たしていたことが示されています。

由緒

健軍神社は、熊本市内で最も古い神社であるとされています。伝承によると、欽明天皇19年（558年）に阿蘇神社の大宮司が健軍神社を勧請して創建されたそうです。その際、異賊を征伐するために「健軍」という社号が贈られました。この神社は、後に阿蘇四社の一部として阿蘇神社の別宮に指定されました。

神社は当初、「健軍宮」または「健軍村竹宮」として知られ、老舗の産土神社として地域の人々に親しまれてきました。明治6年（1873年）には郷社に列し、それからの歴史の中で「たけみや」が「けんぐん」と呼ばれるようになり、地域名も熊本市の健軍町へと変わりました。このように、健軍神社は地域の基盤となる重要な存在です。

境内社

健軍神社の境内には、以下の社が設置されています：

• - 雨宮神社 - 祀られる神：雨宮大神
• - 美和神社 - 祀られる神：大物主大神、三穂津姫命、事代主命、猿田彦大神
• - 国造神社 - 祀られる神：速瓶玉命
• - 日吉神社 - 祀られる神：大山咋命、若山咋命
• - 天社神社 - 祀られる神：道君首名公
• - 矢城神社 - 祀られる神：矢城山の山神、稲荷大明神、青龍龍神

文化財

健軍神社は、熊本県及び熊本市から文化財として指定されています。例えば、肥後神楽が無形民俗文化財として昭和35年に指定され、また境内の杉馬場やその周辺も史跡としてそれぞれ指定されています。これらの文化財は、地域社会の文化的遺産を象徴しています。

交通

健軍神社へは、公共交通機関を利用する際は以下の方法が便利です。熊本都市バスの「健軍神社前」停留所で下車するとすぐに神社に到着します。また、鹿児島本線の各駅から熊本市電に乗り継ぎ、近くの電停から徒歩でアクセス可能です。具体的には、健軍校前電停や動植物園入口電停からそれぞれ600mや1kmほど歩く必要があります。

この神社は、地域の歴史と文化を感じさせる場所であり、訪れる人々に深い感慨を与えています。多様な神々の信仰が息づく中で、健軍神社は独自の存在感を持ち続けています。

もう一度検索