側ヶ谷戸古墳群

側ヶ谷戸古墳群

側ヶ谷戸古墳群（そばがいとこふんぐん）は、埼玉県さいたま市大宮区にある重要な古墳群です。この古墳群は、古代の人々が埋葬された場所として歴史的な価値を持ち、埼玉県の選定する「県選定重要遺跡」としても知られています。群内にはいくつかの古墳が存在し、その中のいくつかはさいたま市により指定された史跡としても保護されています。

概要

側ヶ谷戸古墳群は、大宮区にある三橋四丁目に位置しており、複数の古墳が集まっています。北側には「稲荷塚古墳」、「茶臼塚古墳」、「井刈古墳」、「中郷古墳」といった古墳の群れがあり、これらは小さな谷を挟んで分かれています。また、山王山古墳や上之稲荷古墳も近接しています。市内に現存する7基の古墳は、1957年にさいたま市の史跡として指定され、その価値を確認されています。これらの古墳は、旧入間川流域に位置しており、その下流には大久保古墳群や土合古墳群が存在します。

主な古墳

稲荷塚古墳

側ヶ谷戸古墳群の中で最大の古墳は、稲荷塚古墳です。この古墳は、さいたま市立大宮西高等学校の敷地内に位置し、内径37メートル、外径48メートルの円墳です。1950年には、中学校建設のための工事中に周囲が掘り返され、この際に円筒埴輪や馬形埴輪、人物埴輪が発見されました。1953年には、埼玉大学による調査が行われ、馬蹄形の周溝が存在することが確認され、周溝からは様々な埴輪が出土しました。これらの発見から、この古墳の築造は6世紀中頃から後半と考えられています。

側ヶ谷戸11号墳

側ヶ谷戸11号墳は、2001年に行われた調査によってその周溝の一部が明らかとなった円墳で、推定直径は22メートルです。この古墳も6世紀中頃から後半に築造されたとされています。周溝から出土した埴輪は、2003年に市指定の有形文化財に認定されています。

まとめ

側ヶ谷戸古墳群は、重要な文化遺産として、地域の歴史を物語る貴重な資源です。古墳群の調査や発掘は、古代の人々の生活や信仰を知る手がかりとなります。これらの古墳が私たちに伝える歴史を掘り起こし、後世に伝えていくことが大切です。埼玉県の文化財として、側ヶ谷戸古墳群の価値はますます高まっています。

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