偽装セキュリティツール

偽装セキュリティツールとは

偽装セキュリティツールとは、あたかもセキュリティソフトであるかのように装った悪質なソフトウェアの一種です。しかし、実際にはセキュリティ機能は一切なく、コンピューターウイルスなどの脅威を捏造してユーザーを不安に陥れ、ソフトウェアの購入を促す行為を目的としています。

詐欺の手口

これらのツールは、ユーザーから金銭を騙し取ることを目的とした詐欺に利用されます。セキュリティ上の問題を検知する機能がないにもかかわらず、「エラーが見つかりました」といった警告を偽って表示し、ユーザーにソフトウェアをダウンロードさせようとします。しかし、ダウンロードされたソフトウェアは問題を解決する能力はなく、最終的には正規版の購入を要求して金銭を騙し取ろうとします。

広告の拡散

これらの偽装セキュリティツールの広告は、YouTubeなどの有名サイトでも表示されることがあります。これは、インターネット広告企業が外部からの攻撃を受け、マルウェアが拡散されてしまうことによって発生します。

スケアウェア、ミスリーディングアプリケーション

ユーザーに虚偽の情報を提供し、セキュリティへの不安を煽って商品を購入させるものは、「スケアウェア（scareware）」とも呼ばれます。これは、「脅えさせる」という意味の英語「scare」と「ソフトウェア」を組み合わせた造語です。また、誤った情報を通知するソフトウェアという意味で「ミスリーディングアプリケーション」とも呼ばれることもあります。さらに、ソフトウェアの販売自体が詐欺行為であることから「詐欺的セキュリティソフト」と呼ばれることもあります。

被害を防ぐために

被害を防ぐためには、リスクを煽るような過剰な広告を安易に信用しないことが重要です。また、本来のセキュリティソフトの中には、これらの偽装セキュリティツールを「ウイルス」として検出・駆除できるものもあります。日本語の表現が不自然であったり、不審な点がある場合は注意しましょう。

主なソフトウェアの例

以下は、偽装セキュリティツールの例です。

WinFixer
WinAntiVirusPro
WinAntiSpyware 2005
SystemDoctor 2006
Security Tool
RegClean Pro
KansenNashi
Error Safe
AnchiWamu2008
Antivirus XP 2008
Antivirus XP 2009
Reimage Repair
PCサポート マイクロソフトのソフトウェアの専門家
PC SpeedScan Pro（ガンガンガン速）
My System Mechanic
SlimCleaner Plus
WinZipDriver Updater

これらのソフトウェアは、あくまでも一例であり、他にも多数の偽装セキュリティツールが存在します。常に警戒し、正規のセキュリティソフトを利用するようにしましょう。

関連項目

点検商法

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