催眠 (映画)

映画『催眠』解説

映画『催眠』は、1999年に公開された日本のサスペンスホラー映画です。松岡圭祐氏による人気小説『催眠シリーズ』を原作としており、異常な事件が連続して発生する展開が特徴です。2000年には、映画の続編としてTBSでテレビドラマ版も放送されました。

概要

原作小説は催眠について理知的に考察する要素がありましたが、映画版ではサスペンスホラーとしての色合いが強くなっています。特にヒロインである入絵由香の設定は大幅に変更されており、映画『リング』シリーズに登場する山村貞子を彷彿とさせる描写も含まれています。

監督は、ドラマ『世にも奇妙な物語』シリーズなどを手掛けてきた落合正幸氏が担当しました。ただし、テレビドラマ版の監督は担当していません。

映画のヒットを受けて第2作の製作も予定されていましたが、急遽中止となり、代わりに『クロスファイア』の製作が繰り上げられました。

あらすじ

東京都内で、奇妙な自殺による変死事件が多発します。死亡者はいずれも「緑の猿」という謎の言葉を残していました。事件の捜査を担当する刑事の櫻井孝典は、心理カウンセラーである嵯峨敏也に協力を依頼します。

捜査を進めるうちに、エセ催眠術師の実相寺則之に捕らわれた入絵由香という女性が、「緑の猿」に怯えていることが判明します。由香と事件について調査を進めるうちに、嵯峨は自身が底知れない恐怖に襲われることになります。

キャスト

嵯峨敏也：稲垣吾郎
入絵由香：菅野美穂
櫻井孝典：宇津井健
牟田悦司：大杉漣
倉石勝正：小木茂光
実相寺則之：升毅

スタッフ

監督・脚本：落合正幸
音楽：蓜島邦明

関連情報

映画『催眠』は、小説を原作としたサスペンスホラーでありながら、独自の解釈や演出が加えられています。特に、ヒロインの設定変更やホラー要素の強調は、映画版ならではの特徴と言えるでしょう。また、映画のヒットを受けて続編が予定されていたものの、製作中止となった経緯も興味深い点です。

参考文献

『ゴジラ画報 東宝幻想映画半世紀の歩み』（第3版）竹書房、1999年

外部リンク

催眠 情報サイト
催眠 - allcinema
催眠 - KINENOTE
催眠 - オールムービー（英語）
催眠 - IMDb（英語）

もう一度検索