僕たちは戦わない

僕たちは戦わない

「僕たちは戦わない」は、AKB48の40枚目のシングルとして2015年5月20日にキングレコードからリリースされました。この楽曲は秋元康が作詞を、Yo-Heyが作曲を手掛け、アイドルグループの中でも特に感情豊かな演出がされていることが特徴です。表題曲のセンターには島崎遥香が選ばれ、これにより彼女の存在感と歌唱力が再び注目されました。

背景とリリース

このシングルは、前作『Green Flash』のリリースから約2か月半後という短い期間で発表されました。この2015年のシングル第2弾となり、センターを務める島崎は、単独では『永遠プレッシャー』以来の2年5か月振り、複数作品では『さよならクロール』展開から2年経過していたことになります。また、選抜メンバーは32人と、当時としては過去2番目の多さを記録しました。新たに選抜入りした坂口渚沙をはじめ、復帰メンバーも多く、特に生駒里奈、川栄李奈、松井玲奈が最後のシングルとなったことも話題を呼びました。

デビューとともに成長を続けるAKB48ですが、この楽曲は2015年3月26日の『AKB48春の単独コンサート』で初披露され、そしてテレビでは4月4日に生放送の『オールスター感謝祭』でその姿を見せました。

売上とチャート成績

「僕たちは戦わない」は、リリース初日の2015年5月19日に約147万2000枚の売上を記録し、オリコンデイリーCDシングルランキングで1位に立ちました。この数字は、前作『ラブラドール・レトリバー』の記録を上回るもので、AKB48にとって初日ミリオンセラーを達成するのは『希望的リフレイン』以来、9作目です。また、オリコン週間CDシングルランキングでも初登場1位を獲得し、この成果はAKB48の1位獲得が27作連続となることを示しました。最終的に、AKB48はこのシングルによってオリコン年間CDシングルランキングでも1位を獲得しました。

ミュージック・ビデオ

ミュージック・ビデオは、崩壊しつつある世界の中でメンバーたちが奮闘し、「僕たちは戦わない」とのメッセージを強調する内容です。映像では、愛と厳しさが交錯し、日常のシーンと戦闘シーンが対比的に描かれています。特に、メンバーが桃色の衣装で踊るシーンは彼女たちの日常性を表現しつつ、戦闘シーンでは外的な危機を象徴しています。監督の大友啓史は、作品において新たな挑戦を果たし、アクション監督として谷垣健治を起用しました。撮影は厳しいスケジュールで行われ、出演メンバーたちは特訓に励みました。

その他のメディアへの登場

この楽曲は、様々なメディアに使用され、CMソングとしても活躍しました。例えば、7gogoの「AKB48選抜総選挙」篇や、スマートフォンゲームアプリ『Flyff All Stars』日本語版のCM、さらにはディップの「バイトル×AKB48GROUP」シリーズなどでも使用されています。

このように、「僕たちは戦わない」は、音楽だけでなく、映像やメディア全体に影響を与えた作品です。AKB48の進化を象徴する楽曲として、今後も語り継がれることでしょう。

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