僕の呪いの吸血姫

僕の呪いの吸血姫

『僕の呪いの吸血姫』は、金井千咲貴による日本の漫画作品で、『月刊少年ガンガン』（スクウェア・エニックス）にて2021年8月号から連載されています。吸血鬼が蔓延る現代日本を舞台に、対吸血鬼保安隊の班長である緒坂唯鈴と、伝説の吸血鬼「吸血鬼殺しバロック」との出会いと戦いを描く物語です。

あらすじ

数年前から人間を襲う吸血鬼が現れ始めた日本。対吸血鬼保安隊の班長である緒坂唯鈴は、この状況を打開するため、伝説の吸血鬼「吸血鬼殺しバロック」を秘密裏に調査していました。バロックは、その美しさで人々を狂わせ、自害に追い込むと言われる存在です。唯鈴は、幽閉されていたバロックを解放し、共に吸血鬼を殲滅することを決意します。

主要登場人物

緒坂唯鈴（おさか いすず）

本作の主人公で、対吸血鬼保安隊の班長を務める青年です。並外れた戦闘能力を持ちながらも、単独での吸血鬼討伐には限界を感じています。部下たちが命を落としていく現状を憂い、伝説の吸血鬼「吸血鬼殺しのバロック」の調査に奔走。情報部部長の遠目からバロックに関する情報を得て、彼女を誘拐する計画を立てます。バロックを無理やり従わせるのではなく、彼女がこれまで人類を守ってきたことへの感謝を伝えたことで、次第に心を通わせていきます。誘拐の罪で処分されそうになりますが、防衛副大臣の榊に利用価値を見出され、バロックとコンビを組んで吸血鬼殲滅を命じられます。さらに、彼女の監視役として半ば強制的に同棲生活を送ることに。榊からは「バロックが恋をした」と告げられ、彼女を篭絡するよう命じられますが、唯鈴本人はセクハラ行為として無視を決め込んでいます。実は、1年前までの記憶を失っており、「緒坂唯鈴」という名前も本名ではありません。後に吸血鬼のツクヨミが唯鈴の血の味に覚えがあることを示唆し、記憶を失う前の関係者であることが判明します。負けず嫌いな一面もあり、吸血鬼との腕力勝負で連敗したことを悔しがり、鍛錬を重ねています。また、吸血鬼からのお姫様抱っこがデフォルト化している現状に悩んでいます。

バロック

本作のヒロインで、「吸血鬼殺し」の異名を持つ吸血鬼。伝説的な美貌を持ち、見た者を狂わせる力を持つとされています。かつては人間を吸血鬼の脅威から守っていましたが、その力を恐れた人間に捕らえられ、20年間も監禁されていました。唯鈴によって解放され、共に吸血鬼殲滅の任務に就くことになります。唯鈴に「恋をした」と供述し、彼を処分から救い、行動を共にします。普段は唯鈴の前でしか感情を表に出さず、上層部からは唯鈴を制御する首輪として利用されています。しかし、実際には唯鈴との関係は仕事上のものと断言しており、恋心は自覚できていません。最近の唯鈴の行動に振り回され気味です。

榊一（さかき はじめ）

日本の防衛副大臣。防衛大臣の安森が吸血鬼に殺害された後、大臣に昇進します。唯鈴とバロックに吸血鬼殲滅を命じた人物。冷酷な印象を与えますが、二人の不当な扱いを密かにアシストする一面も持っています。

遠目義（とおめ ただし）

対吸血鬼保安隊の情報部部長で、唯鈴の旧知の仲。バロックの情報を唯鈴に伝え、彼女の誘拐計画を後押ししました。唯鈴の身を案じており、彼を支えたいと考えています。

水舎手鞠（みずや てまり）

政府の人間で、保安隊時代から唯鈴に憧れています。

榊二（さかき つぐ）

榊防衛大臣の弟で、唯鈴とバロックの監視役を務めます。兄を強く敬愛しています。

榊三（さかき なお）

榊防衛大臣の弟で、兄同様に一を敬愛しています。唯鈴たちの健康管理を担当します。

ラピス・ラズリ

吸血鬼（呪い憑き）で、バロックに匹敵する美貌を持っています。人間には友好的で、唯鈴に執着しています。バロックとは犬猿の仲です。

ツクヨミ

吸血鬼で、ルビーの妹。唯鈴の血を気に入り、彼をペットにしようとします。唯鈴が記憶を失う前に会ったことがあるような描写があり、彼の過去を知っている可能性があります。大規模な吸血鬼殲滅作戦で唯鈴をさらいます。

ルビー

吸血鬼（呪い憑き）で、ツクヨミの姉。「UR美少女吸血鬼」であるバロックを妹にしようとします。炎を操る能力を持ちます。バロックに敗れた後は、対吸血鬼用の呪具になりました。

ヘリオライト

吸血鬼で、ツクヨミと行動を共にします。ラピスに憧れており、唯鈴を嫌悪しています。

雌黄（しおう）

吸血鬼で、ツクヨミと行動を共にします。毒を操る能力を持ち、唯鈴に好意を抱いています。

ウォルフラ

吸血鬼で、ツクヨミと行動を共にします。犬耳が生えることがあり、圧倒的な力を持っています。

設定・用語

呪い憑き

吸血鬼の中でも稀に存在する異能の力を持つ存在。バロックによって命名されました。

書誌情報

金井千咲貴『僕の呪いの吸血姫』スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックス〉、既刊7巻（2024年12月12日現在）

2022年2月12日発売、ISBN 978-4-7575-7741-1
2022年6月10日発売、ISBN 978-4-7575-7960-6
2022年11月11日発売、ISBN 978-4-7575-8249-1
2023年6月12日発売、ISBN 978-4-7575-8609-3
2023年11月10日発売、ISBN 978-4-7575-8898-1
2024年6月12日発売、ISBN 978-4-7575-9241-4
2024年12月12日発売、ISBN 978-4-7575-9565-1

外部リンク

僕の呪いの吸血姫 - ガンガンNET
* 僕の呪いの吸血姫 - ガンガンONLINE

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