僕等 バラ色の日々

僕等 バラ色の日々

「僕等 バラ色の日々」は、鬼束ちひろの13枚目のシングルとして2007年9月19日にリリースされました。このシングルは、彼女自身が作詞・作曲を手掛け、小林武史が編曲および音楽プロデュースを行っています。この作品は彼女の音楽的な旅路と成長を象徴するものであり、特に音の構成において新しい試みが見られます。

発売の背景

このシングルのリリースは、鬼束ちひろのアルバム『LAS VEGAS』の発売に先駆けて行われました。シングル発売日前には、オフィシャルホームページでお知らせが発表され、また、特設サイトもオープンされて、収録曲の試聴ができるキャンペーンが展開されました。ただし、特設サイトには、ConnecteD専用CDをパソコンに入れなければアクセスできなかったため、購入された方だけがその特別な体験を得ることができました。これは、鬼束ちひろの作品の中で初めてのConnecteD対応CDでもあり、ファンにとっても新たな楽しみとなりました。

さらに、アンケートサイトも設けられ、回答者には彼女の直筆サイン入りの待ち受け画像や、数種類の着ボイスがプレゼントされるというキャンペーンも行われ、ファンとの距離を縮める試みがなされました。

音楽的特徴

収録曲の「僕等 バラ色の日々」は、ピアノとストリングスを基盤とするロックバラードです。その音作りには、ピアノの重低音が強調されており、打ち込みのドラムも取り入れられています。活動休止以前には試みられなかった手法が使われており、聴き手に新鮮な印象を与えます。この楽曲そのものは2004年の夏に書かれたものであり、レコーディングはその後の活動休止中に行われました。

曲のタイトル「バラ色の日々」には、楽しいイメージが込められている一方で、繰り返しその幸せを求めることへの皮肉も感じられます。鬼束はこの楽曲に対し、「絶望的にぼんやり見ている感じ」や「絶望と手をつないで歩いている感じ」と、人生観に対する複雑な感情を表現しています。彼女は、黒に近い真紅のバラが特に好みであることも明かしています。

収録曲と評価

シングルには、主題歌「僕等 バラ色の日々」の他に、英語詞の楽曲「NOW」も収録されています。「NOW」は、2004年にリリースされた「育つ雑草」のカップリング曲「Rainman」以来となる英語での楽曲となっています。この曲もまた、鬼束ちひろの独自のスタイルを受け継ぎつつ、ロックのエッセンスが感じられる作品に仕上がっています。

このシングルは、オリコンウィークリーシングルチャートで初登場13位を記録する結果となり、鬼束にとっては約7年ぶりにオリコントップ10を逃した作品となりました。それでも、彼女の音楽に対する情熱と革新性は多くのファンを惹きつけ続けています。最終的に、「僕等 バラ色の日々」は、彼女の音楽キャリアにおいて重要な位置を占める作品となりました。

収録アルバム

シングル「僕等 バラ色の日々」は、アルバム『LAS VEGAS』やその後のベストアルバム『GOOD BYE TRAIN 〜ALL TIME BEST 2000-2013』にも収録されることとなります。これにより、彼女の魅力的な音楽がより多くのリスナーに広がっていくこととなるでしょう。

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