LAS VEGAS

アルバム『LAS VEGAS』について

『LAS VEGAS』（ラス ベガス）は、アーティスト鬼束ちひろの4枚目のオリジナルアルバムで、2007年10月31日にリリースされました。本作は、小林武史のプロデュースによる第3弾であり、キャッチコピーは『すべての光と影のために』とされています。このアルバムは、前作『Sugar High』から実に約4年10ヶ月ぶりのリリースとなりました。

アルバムの背景

アルバムタイトルは、3rdアルバム『Sugar High』の制作過程で既に決定されていたものです。作品全体を通じて旅をテーマにして制作されていますが、興味深いことに、鬼束自身は旅を好まないと言っています。音楽スタイルはカントリー、バラード、ロック、ポップ、賛美歌など多岐にわたり、これまでの作品とは異なる多様性を持っています。このことは、2007年5月のYahoo!ミュージックマガジンのインタビューにおいて、彼女が「赤い歌だったり青い歌だったり、いろんなサウンドがあって、それぞれが立っているアルバムになりそう」と話していたことからも分かります。

制作とリリース

曲順は主に小林が決定し、作詞のスタイルも変化していきました。初回限定盤にはDVDが付属しており、シングル曲「everyhome」と「僕等　バラ色の日々」のプロモーションビデオに加え、DVD収録が初出となる「everyhome」の異なるバージョンも収録されています。また、アルバム発売の約2週間前である10月17日からは、レコード会社のサイトで全曲が着うたとして配信され、発売日前日の10月30日にはアルバム全曲のシャッフルオンエア番組が公開されました。

収録内容

このアルバムには、以下の楽曲が収録されています：

• - Sweet Rosemary
• - bad trip
• - 蝋の翼
• - 僕等　バラ色の日々
• - amphibious
• - MAGICAL WORLD
• - A Horse and A Queen
• - Rainman
• - Angelina
• - BRIGHTEN US
• - everyhome

すべての楽曲の作詞・作曲は鬼束ちひろが担当し、編曲・音楽プロデュースは小林武史が行っています。

それぞれの楽曲について

各楽曲にはそれぞれ独自の背景やテーマがあります。例えば、「Sweet Rosemary」は映画『ギルバート・グレイプ』をモチーフにしており、特にアルバムの中心的な役割を果たすと本人が語る曲です。一方、「bad trip」は、映画『スパン』からインスパイアを受けたバラードで、英語詞で書かれています。

「蝋の翼」はギリシャ神話のイカロスをテーマにした曲で、ポップなバンドサウンドが特徴です。また、ナンバー「A Horse and A Queen」は、過去のライブツアーで披露されたものの後にお蔵入りとなっていた曲で、新たに編曲が加わり復活しました。

さらに、アカペラ風に仕上げられた「BRIGHTEN US」は、賛美歌をイメージして作られた楽曲です。このように、多彩な楽器編成やジャンルを生かした楽曲が揃い、聴く人に新たな感動を提供します。

最後に

『LAS VEGAS』はリリース後に台湾でも高評価を得ており、日本の音楽シーンでの重要な位置を占め続けています。このアルバムは、鬼束ちひろの音楽的な進化を感じさせる一枚となっており、ファンにとっても見逃せない作品です。

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