儀保幸英

儀保 幸英

沖縄県読谷村出身の元プロサッカー選手です。主にフォワード（FW）としてプレーしました。

プロフィール

1996年4月2日生まれ。沖縄県読谷村出身。フォワードとしてチームの攻撃を牽引する役割を担いました。

幼少期から学生時代

沖縄県読谷村でサッカーに親しんだ儀保幸英は、地元の読谷中学校を卒業後、全国有数のサッカー強豪校である流通経済大学付属柏高校へ進学しました。高校1年生時には、千葉県選抜のメンバーに選ばれ、国民体育大会に出場するなど、将来有望な選手として注目を集めます。しかし、高校2年次、選手生命を脅かしかねない左膝前十字靭帯断裂という大怪我に見舞われます。この重傷により、彼は約10ヶ月間もの長期にわたり、大好きなサッカーのピッチから離れることを強いられました。

高校卒業を控えた頃、儀保は東京学芸大学への進学を目指し、学業に励んでいました。しかし、高校時代に負った膝の怪我の後遺症などの影響から、大学入学に必要な実技試験を受けることが困難になりました。進路の変更を余儀なくされた結果、彼は故郷である沖縄に戻ることを決断し、沖縄国際大学への進学を選びました。

沖縄国際大学に在学中も、プロサッカー選手になるという夢を諦めませんでした。沖縄県は地理的な特性から、多くのJリーグクラブが冬季キャンプ地として利用しています。儀保はこうした機会を積極的に活用し、大学在学中に横浜F・マリノスや湘南ベルマーレといったJクラブのキャンプに招待選手として参加しました。プロの厳しいレベルを肌で感じ、自身の能力とプロの世界で求められる基準とのギャップを理解することで、プロ入りへの意欲をさらに高めていきました。

Jリーグでのキャリア

沖縄国際大学での努力が実を結び、2017年、儀保は地元のプロクラブであるFC琉球に特別指定選手として登録されます。特別指定選手制度は、大学などに所属するアマチュア選手がJリーグの公式戦に出場することを可能にするものです。同年3月18日、J3リーグ第2節のグルージャ盛岡戦で、彼はついに念願のJリーグデビューを果たしました。大学に籍を置きながら、プロの舞台で貴重な経験を積みました。

特別指定選手としての実績が評価され、2018年12月にはFC琉球への正式加入が発表されました。これにより、儀保はプロサッカー選手としての第一歩を、生まれ育った沖縄の地で踏み出すことになりました。

2020年には、同じくJリーグに所属するテゲバジャーロ宮崎へ、期限付き移籍での加入が決まります。新たなクラブで挑戦することで、選手として更なる成長を目指しました。しかし、2021年シーズン終了をもって、所属元のFC琉球、期限付き移籍先のテゲバジャーロ宮崎の双方から契約満了が発表されました。

沖縄SVへの移籍と現役引退

FC琉球とテゲバジャーロ宮崎との契約満了後、儀保は新たなキャリアを歩み始めます。2022年、彼は九州サッカーリーグに所属する沖縄SVへの加入を発表しました。沖縄SVは元日本代表の高原直泰氏が代表を務め、Jリーグ昇格を目指して活動しているクラブです。再び故郷沖縄のクラブでプレーすることになった儀保は、チームの攻撃陣として貢献しました。

沖縄SVで3シーズンにわたりプレーした後、儀保幸英は2024年シーズン終了をもって、プロサッカー選手としての現役生活に終止符を打つことを表明しました。高校時代の大きな怪我や大学進学における困難、特別指定からのプロ入り、そして地元クラブや他クラブでのプレーと、決して平坦ではなかったキャリアを歩みました。フォワードとして最後までゴールを目指し、故郷沖縄の地でサッカーへの情熱を燃やし続けた彼の選手生活は、多くの人々に影響を与えました。

所属クラブ

• - 渡慶次FC
• - 読谷村立読谷中学校
• - 流通経済大学付属柏高等学校
• - 沖縄国際大学
• - 2017年: FC琉球（特別指定選手）
• - 2019年 - 2021年: FC琉球
• - 2020年 - 2021年: テゲバジャーロ宮崎 (期限付き移籍)
• - 2022年 - 2024年: 沖縄SV

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