儀典長

儀典長とは

儀典長（ぎてんちょう、英語: Chief of protocol）とは、国家や地方公共団体などの公的機関において、要人の往来に際し、公式行事の準備や接遇を担う責任者です。

概要

儀典長は、外交儀礼に関する専門知識を持ち、国際的な場面で活躍する重要な役割を担います。通常、外務省などの外交担当官庁に設置され、局長級以上の幹部職員が任命されます。また、大使の称号を持つこともあります。

儀典長の主な業務は、以下の通りです。

要人の訪問に関する公式行事の準備
要人の接遇
外交官リストの作成
外交官への身分証明書の発行

日本の外務省における儀典長

日本の外務省では、大臣官房に儀典長が置かれています。儀典長は、外交上の儀礼に関する事務を総括し、大使の名称を付与されます（名称大使）。儀典長を補佐する組織として、大臣官房儀典官室があり、儀典総括官、儀典調整官、儀典官などのスタッフが配属されています。

外務省の儀典長は、1957年（昭和32年）に外務大臣官房儀典課が廃止され、新設されました。その後、組織の改編を経て、2004年（平成16年）に現在の形になりました。

外務省儀典長の歴史

1957年（昭和32年）：外務大臣官房儀典長が新設
1965年（昭和40年）：外務大臣官房儀典官に改組（うち1人が儀典長）
1969年（昭和44年）：儀典長（法律職、次官級）に格上げ
2004年（平成16年）：外務省大臣官房儀典長（局長級）に改組

東京都における儀典長

東京都では、都市外交に関する事務を補佐するため、知事本局に儀典長が置かれていました。儀典長は、外務省からの出向者が務めることが多く、知事本局秘書部に外務課が置かれ、儀典長の業務をサポートしていました。

東京都の儀典長は、2003年（平成15年）に石原慎太郎都知事によって設置されましたが、2014年（平成26年）に廃止され、外務長が設置されました。

東京都儀典長の歴史

2003年（平成15年）：石原慎太郎都知事が外務長を儀典長に改編
2014年（平成26年）：舛添要一都知事が儀典長を廃止し、外務長を新設

儀典長の重要性

儀典長は、国際社会における外交儀礼を円滑に進める上で欠かせない存在です。要人の接遇や公式行事の準備を通じて、国家間の友好関係を促進する役割を担います。また、外交官の身分証明書の発行など、外交活動を支える重要な業務も行っています。

関連項目

* プロトコル

まとめ

儀典長は、国家や地方公共団体における外交儀礼の専門家であり、要人の接遇や公式行事の準備を円滑に進める重要な役割を担っています。外交儀礼に関する深い知識と経験が求められる職務であり、国際的な場面での活躍が期待されます。

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