儀間真謹

儀間 真謹（ぎま しんきん）

儀間真謹は1896年に生まれ、1989年に亡くなった日本の空手家です。彼は儀間派松濤館流の最高師範として著名であり、空手道における多くの役職を歴任しました。その業績は、沖縄空手道界だけでなく、日本を代表する武道界にも大きな影響を与えました。

来歴

儀間真謹は沖縄県首里区、現在の那覇市にて生まれ育ちました。彼は旧制東京商科大学（今の一橋大学）を卒業し、学問に励む一方で、武道にも深く関わっていきました。1912年には糸洲安恒や屋部憲通に師事し、空手の技術を習得し始めます。

1922年には船越義珍の道場で指導を受けながら、空手道のさらなる修練に取り組み、1923年には船越から初段を授与されました。その後、彼は日本空手協会の技術顧問や甲府市立甲府商業高等学校の校長としての職務を果たしながら、空手の普及と技術向上に尽力しました。

儀間は鹿島建設における参与の職責を務め、その空手道部の師範としても活動しました。彼の多才な才能は、空手道界における様々な役職に結実し、沖縄空手道協会の会長や全日本空手道連盟の相談役、さらには儀間派松濤館流の会長、全日本空手道志誠会連合の名誉会長としても活躍しました。1956年には十段という高い段位に到達し、彼の技術と指導力が認められることとなりました。

著書

儀間真謹は空手道の普及に努めるだけでなく、著作活動にも力を入れました。1986年に発表した『対談 近代空手道の歴史を語る』（ベースボール・マガジン社）は、空手の歴史や技術について深く語る作品として、今も多くの空手家や愛好者に読まれています。彼の知見と経験は、後世の武道家にとって貴重な教えをもたらしていると言えるでしょう。

関連情報

儀間真謹の活動は、彼の師である儀間真常とも関連があります。また、彼の功績を称えるために、儀間派松濤館流空手道協会の本部が設立されており、現在も多くの弟子たちが彼の教えを受け継いでいます。

彼の生涯は空手道の発展に寄与し、武道界においてその名をとどめることとなりました。日本の空手を愛する者にとって、見逃せない人物なのです。

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