元平親王

元平親王（もとひらしんのう）は、平安時代中期に生きた皇族であり、陽成天皇の皇子として生まれました。生年は明らかではありませんが、天徳2年（958年）5月23日に亡くなりました。最終的な官位は式部卿三品でした。

経歴

元平親王は、朱雀天皇の治世後期から村上天皇の治世前期にかけて、弾正尹（だんじょうのいん）という役職を務めました。弾正尹は、都の警察や風紀を取り締まる重要な役職です。その後、式部卿（しきぶきょう）に転じました。式部卿は、律令制における八省の一つである式部省の長官であり、文官の人事や教育を司る役職です。

天徳2年（958年）5月23日、元平親王は薨去（こうきょ）しました。薨去とは、皇族が亡くなることを意味する言葉です。

官歴

元平親王の官歴は以下の通りです。

天慶5年（942年） 正月5日：弾正尹として記録に登場
天暦2年（948年） 正月5日：弾正尹として記録に登場
天暦10年（956年） 6月19日：式部卿として記録に登場
天徳2年（958年） 5月23日：薨去（式部卿三品）

系譜

『尊卑分脈』によれば、元平親王の系譜は以下の通りです。

父：陽成天皇
母：藤原遠長の娘
妻：生母不詳
男子：源兼名
男子：女子

元平親王の子である源兼名（みなもとのかねな）は、臣籍降下して源氏を名乗ったと考えられます。

参考文献

『尊卑分脈 第三篇』吉川弘文館、1987年

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