元町港

元町港について

元町港（もとまちこう）は、東京都大島町の元町に位置し、地域における重要な港湾です。この港は東京都が管理主体となっており、港則法が適用されています。また、統計法に基づく港湾調査規則では、この港は乙種港湾に分類されています。

港の概要

元町港は伊豆大島の西岸にあり、大島の中心市街地である元町地区に位置しています。このエリアには、大島町役場や大島支庁もあり、島の玄関口としての重要な役割を果たしています。りゃ、港湾の主要施設として、定期船が発着する岸壁や船客待合所、小型船の溜まりが整備されています。

船客待合所は地上3階建てで、1995年に完成しました。設計は東建築設計事務所によるもので、旅客ターミナル機能や、三原山の噴火時に避難施設として利用できることを意識した設計がなされています。特に、火山弾から守るためのシェルター機能が備えられています。

港湾整備計画

伊豆諸島港湾整備計画には、補完港である岡田港と連携し、貨客船の就航率を97.5%にすることを目指す一島二港方式が採用されています。また、高速ジェット船の安定した運航を実現し、大規模な災害時には単独で貨客船が97.5%の就航率を達成することが期待されています。さらに、安全で効率的な乗降と荷役を実現するため、定期船岸壁の幅員を26メートルから50メートルに拡幅する事業が2007年度から進行中です。

このほか、荷捌き地、駐車場、道路、船客待合所と岸壁を結ぶ日除けや雨除け施設、さらには防波堤や泊地の整備も行われています。これらの整備が進むことで、港の利用者はより快適に旅を楽しむことができるでしょう。

発着数と利用状況

2015年度の港の統計によると、発着した船の数は1,314隻で、合計総トン数は779,732トンに達しました。また、利用客数は107,820人であり、内訳は乗込人員58,414人、上陸人員49,406人という結果が示されています。これらのデータは、元町港の活発な利用状況を物語っています。

航路情報

元町港では、主に東海汽船の大型客船および高速ジェット船（ジェットフォイル）が運航されています。海の状況に応じて、補完港である岡田港を利用することもあります。主な航路としては、東京（竹芝埠頭）や横浜（大さん橋）から出発する大型客船が、伊豆大島を経由して利島や新島、式根島、神津島へ向かいます。一部の期間には、八丈島航路を運航する「橘丸」が復路に寄港することもあります。

さらに、自衛を兼ねて複数の直行及び寄港便が設定されており、熱海、伊東、稲取から伊豆大島へ向かうアクセスも提供されています。冬季には、下田から大島を経由して館山へ運航される便もあります。

まとめ

元町港は、豊かな自然環境に恵まれた伊豆大島の主要な交通拠点として、多様な航路と必要な港湾施設を備えています。地域の利用者や観光客にとって、ここは大島へのアクセスの要所であり、今後もさらなる整備が期待されています。

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