兄弟船

兄弟船

「兄弟船」は、1982年8月25日にリリースされた鳥羽一郎のデビューシングルであり、彼の代表曲の一つとして知られています。この曲は、作詞を星野哲郎、作曲を船村徹が手掛けた、海の男をテーマにした演歌です。

楽曲の背景

この曲の原点は、1981年に北海道日刊スポーツ新聞社が主催した北海道限定の歌詞コンクールで佳作となった一般応募作品です。当初、歌詞には北方領土に関する記述が含まれていましたが、問題視されたため、審査委員長であった星野哲郎が歌詞を全面的に書き換えました。この経緯を経て、現在の「兄弟船」が誕生しました。

楽曲の特徴

「兄弟船」は、海で働く漁師の兄弟の熱い思いを描いた楽曲で、その力強い歌声と情感豊かなメロディーが特徴です。オリコンチャートでは約29万枚の売上を記録し、累計売上はミリオンセラーを達成しています。また、シングルのジャケット写真には、プロのカメラマンではなく、一般の人が撮影した写真が使用されたというエピソードも残っています。

受賞と影響

この曲のロングヒットにより、鳥羽一郎は1983年の全日本有線放送大賞上半期奨励賞・新人賞などを受賞し、その名を広く知られるようになりました。さらに、1985年末には「第36回NHK紅白歌合戦」に念願の初出場を果たし、その後も紅白歌合戦で計7回この曲を披露しています。

カラオケでの展開

2003年頃から、通信カラオケシステムDAMでは、機種改良に伴い、鳥羽一郎本人が出演する映像が採用されています。この曲では、漁師役として漁船に乗船している映像が使用されており、カラオケファンにも人気があります。

収録曲

1. 兄弟船（作詞：星野哲郎、作曲：船村徹、編曲：丸山雅仁）
2. 羅針盤（作詞：能勢英男、作曲：船村徹、編曲：丸山雅仁）

カバー

この曲は、藤圭子によってカバーされ、アルバム『蝶よ花よと』に収録されています（1984年）。

その他

鳥羽一郎は、現在でもコンサートなどで、元の歌詞で歌うことがあるそうです。

外部リンク

* 兄弟船 - 歌ネット

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