全日本有線放送大賞

全日本有線放送大賞の概要

全日本有線放送大賞は、1968年から2000年までの間、讀賣テレビと大阪有線放送社（現在のUSEN）が共催した音楽賞です。この賞は年間を通じて最も多くのリクエストを受けた楽曲を表彰するもので、初期には上半期と年間の2回に分けて表彰が行われる年もありましたが、後に年1回の開催に統一されました。

表彰の仕組み

リクエスト数を基に審査され、大賞にあたるグランプリが最も多くのリクエストを集めた楽曲を歌ったアーティストに贈られます。また、読売テレビ特別賞、ゴールドリクエスト賞、新人賞および最優秀新人賞といった部門も存在しました。1978年から1989年の間は、上半期と年末の年2回のグランプリ選考が行われていましたが、1990年度からは年間グランプリのみの統一となりました。

グランプリが決まると、大きな紙吹雪が舞う演出があり、受賞者には賞金100万円とゴールデントロフィーが贈呈される光景が長年にわたって親しまれました。受賞者が歌う際も、紙吹雪が舞う盛り上がりがあったのです。

歴史の変遷

全日本有線放送大賞は、元々読売テレビの深夜番組である『11PM』の年末企画「夜のレコード大賞」として始まりました。この企画には「日本レコード大賞」の対抗としての意味合いがありました。1976年度からは独立した番組として放送が行われ、正式名称も「全日本有線放送大賞」と改められました。1991年からは『日本テレビ音楽祭』の一部が引き継がれ、さらなる発展を見せました。

1995年からは、審査の基準が楽曲からアーティストに変更され、ノミネート制が廃止されました。これにより、多くの受賞者が欠席する事態が顕著となりました。しかし、グランプリと最優秀新人賞に関しては、出席したアーティストだけが受賞できるという規定がありました。

受賞者と司会者

長年このイベントを盛り上げてきた司会者には、浜村淳が1968年から1993年まで務め、その後は赤坂泰彦や堺正章といった著名人が担当しました。斬新な演出や豪華なゲストによって、視聴者からの人気を集めるプログラムとなっていました。

全日本有線放送大賞の歴代グランプリ受賞者の中でも、最長連覇の記録は浜崎あゆみが2000年から2003年にかけて達成した4連覇であり、特に輝かしい成果を収めたことが記憶されています。また、テレサ・テンが1984年から1986年にかけて達成した3連覇も特筆すべきです。

この賞は2003年以降、『ベストヒット歌謡祭』に引き継がれて以降、さまざまな音楽イベントとして進化を続けています。音楽ファンにとって慣れ親しんだ全日本有線放送大賞は、日本の音楽シーンにおいて重要な役割を果たしてきました。

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