光回線終端装置

光回線終端装置（ONU）について

光回線終端装置、通称ONU（Optical Network Unit）は、光通信ネットワークの重要な要素として機能しています。主にエンドユーザーの環境に設置され、光信号と電気信号の変換、さらに光信号の多重化や分離を行う役割を担います。この装置は、光通信が円滑に行われるためには欠かせない存在です。

ONUの役割と必要性

光通信を実施するためには、通信事業者側と加入者側の終端装置が相互に対応している必要があります。加入者側ではONUが用いられ、通信事業者側では加入線ターミナル（SLT）や光ラインターミナル（OLT）が利用されます。日本では、「ONU」という用語は特に1芯式装置を指すことが多く、2芯式装置については加入者回線終端装置（DSU）と呼ばれています。

光回線終端装置は、FTTH（Fiber To The Home）サービスにおいて、通信事業者と利用者の責任分界点となるLAN側端子を持ち、通常は通信事業者の設備となります。つまり、利用者はこの装置を借りて利用する形態です。

ONUの基本機能

ONUは基本的にSLTとペアを組んで通信路を形成します。光信号を電気信号に変換する機能が主な役割であり、これにより他の通信機器との接続が可能となります。近年では、多くのONUが受動光ネットワーク（PON）用の装置として利用されており、IEEE 802.3ahの規格に準拠して互換性が有ります。また、ファームウェアの更新やサービス水準の設定情報の交換は、操作、管理、およびメンテナンス（OAM）メッセージを通じて行われます。

NGではない場合、OLTからの信号は時分割多重方式で複数のONUに送信されます。各ONUは識別のために異なる暗号化キーを用いることで、セキュリティを高めています。ONUは受信したパケットをOLTに通知し、その後、パケットの送信時期をスケジュールすることで、他のONUとのパケット衝突を避ける仕組みを有しています。

さらに、認証機能も備わっており、無許可のONU接続を防止しています。これにはMACアドレス認証やRADIUSによる認証が含まれ、外部ルータに対してもOLTを通じて認証が行える機能があります。

日本における代表的なONU

日本で使用されているONUには以下のような製品があります：

• - EX-ONU / FX-ONU: NTTのビジネスタイプやベーシックタイプ用。
• - B-PON-ONU: NTT東日本のニューファミリータイプや、NTT西日本のファミリー100用。
• - GE-PON-ONU: NTT東日本のハイパーファミリータイプと、NTT西日本の光・プレミアム用。これらのONUは100Mbpsの通信能力を持ちながら、ギガビットネットワークへも対応可能です。
• - Yahoo！BB光ONU: Yahoo！BB光専用。
• - ひかりoneホーム用ONU: auひかり用に特化。
• - V-ONU: ケーブルテレビ用のモデルもあります。

これらの機器は、それぞれ異なるサービスに対応し、利用者の通信環境を向上させるために設計されています。

まとめ

光回線終端装置（ONU）は、現代の通信インフラにおいて不可欠な役割を果たしています。光と電気信号を相互に変換し、ユーザと事業者を結ぶ重要な架け橋として、信頼性の高い高速通信を実現しています。今後も技術革新とともに進化し続けるでしょう。

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