光復節 (韓国)

光復節（こうふくせつ）

光復節は、大韓民国における重要な祝日で、毎年8月15日に祝われます。この日は1945年に朝鮮が日本からの統治から独立を果たしたことを記念し、韓国では特に意味のある日とされています。光復という言葉は、もともと「奪われた主権を取り戻す」という意味を持ちますが、韓国においては「日本の統治から脱し自主独立を取り戻した日」として認識されています。

光復節の由来

光復節の概念は、1945年8月15日の歴史的出来事に由来しています。この日、連合国が発したポツダム宣言を受けて、日本が降伏し、朝鮮人民はその結果として解放されました。朝鮮半島における日本の統治は1910年に始まりましたが、戦後の連合国による宣言によって、朝鮮の人々は民族解放の喜びを感じました。

光復節は、1949年に大韓民国政府によって法定祝日として制定されましたが、当時の韓国社会では「光復」と言う用語が公式に定義されていなかったため、意見が分かれていました。1994年に金泳三大統領が特定の大統領令を発令してから、「光復」と「光復節」が公式な呼称として確立されました。

光復節の祝賀行事

光復節の日には、独立記念館で大統領府主催の祝賀式が行われるほか、地方単位でもさまざまなイベントが開催されます。また、光復会の会員には運賃の無償化や特定の施設への入場料の免除といった優待措置が提供されます。これらの行事は、国民が自国の歴史や独立を再確認し、共有する貴重な機会となっています。

1945年の独立までの過程

韓国では8月15日を「光復の日」として記念しますが、実際に朝鮮人が独立国家として主権を行使できるようになるまでには様々な過程がありました。連合国による占領行政の下で、朝鮮は約3年間の混乱期を迎えました。日本による統治が続く中、解放の日を迎えた朝鮮の人々は、その後の政治的な混乱や権力の争いを目の当たりにすることになります。

日本は1945年8月15日に降伏を宣言し、同日、朝鮮総督府の高官と独立運動家との間で会談が行われました。結果的に、朝鮮の行政権は朝鮮側に委譲されることが合意され、国民は独立の喜びに沸き立ちました。各地で日の丸が降ろされ、太極旗が掲げられたとされています。

この時期に共産主義者による新たな政治活動も見られ、様々な地方で人民委員会が形成されるなど、政治的な動きも活発化しました。この混乱が続く中、9月2日には連合国と日本の間で降伏文書が調印され、分割占領体制が進行することになります。

米ソによる占領とその影響

朝鮮半島は、アメリカとソ連によって北緯38度線を境に分割され、両国による軍政が実施されました。これにより、韓国と北朝鮮という二つの国が誕生し、結果として南北分断国家という長い歴史が始まります。

当初、アメリカ軍の進駐に対して歓迎の声が上がりましたが、次第にアメリカの占領政策が原因で混乱が生じました。ソ連軍も早期に南下し、さまざまな権力闘争が繰り広げられました。

このように、光復節は単なる独立記念日ではなく、韓国の歴史に深い影響を与えた出来事とその後の動乱の象徴として位置づけられています。光復節を通じて韓国の人々は、自国の歴史を振り返り、未来に向けた希望を見出そうとしています。

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