児玉高志

児玉 高志（こだま たかし）

1951年4月7日、東京都に生まれた児玉高志は、日本の映像作家であり、現在は東京工芸大学芸術学部映像学科で教鞭を執る教授です。

キャリアの始まり

千葉大学を卒業後、1975年に日活株式会社に入社し、映画製作の世界に足を踏み入れました。当初は助監督として現場での経験を積み、白鳥信一氏や藤井克彦氏のもとで指導を受けました。この助監督時代に培われた経験が、その後の監督としての活動の礎となります。

監督としての歩み

1982年、『受験慰安婦』で監督デビューを果たしました。日活在籍中に数本の作品を手がけた後、1985年に同社を離れます。1987年からは、半沢浩氏が率いるフィルム・シティに所属し、新たな環境で創作活動を続けました。

特に注目されるのは、1988年に構成と監督を担当したオムニバス映画『ザッツ・ロマンポルノ 女神たちの微笑み』です。この作品は、17年間にわたる日活ロマンポルノシリーズの掉尾を飾る作品の一つとなり、その歴史的な幕引きに携わりました。

その後の活動と多様なジャンル

日活ロマンポルノ終焉後も、児玉氏は精力的に活動の場を広げました。オリジナルビデオ（Vシネマ）作品を多数演出し、またテレビシリーズにも進出しました。特に、1990年代後半には特撮テレビドラマの分野で手腕を発揮し、『ウルトラマンダイナ』（1998年）や『ウルトラマンガイア』（1998年）といった「平成ウルトラマンシリーズ」で監督を務め、多くの視聴者に親しまれるエピソードを生み出しました。

1994年には『熱血ゴルフ倶楽部』で一般公開用映画の監督としてもデビューを果たし、活動の幅をさらに広げました。

また、監督としてだけでなく、プロデューサーとしても複数の作品に関わっています。日活時代の『踊る乳房』（1984年）を始め、『妖艶・肉縛り』（1987年）、『冴島奈緒 アクメ記念日』（1988年）、『女帝』（2000年）などの作品で製作に携わりました。

家族

児玉氏の父は、著名な映画評論家である児玉数夫氏です。映画一家に育ったことが、自身の映像世界への道に影響を与えた可能性も考えられます。

主な作品一覧

映画（監督）
『受験慰安婦』（1982年）
『ケンちゃんちのお姉さん』（1983年）
『制服ワイセツ犯 性魔』（1986年）
『実録ソープ嬢スキャンダル 裂く!』（1987年）
『ザッツ・ロマンポルノ 女神たちの微笑み』（1988年）- 構成・監督
『熱血ゴルフ倶楽部』（1994年）- 一般映画デビュー作
『誘う女』（1995年）

映画（プロデューサー）
『踊る乳房』（1984年）
『妖艶・肉縛り』（1987年）
『冴島奈緒 アクメ記念日』（1988年）
『女帝』（2000年）

テレビ
『ウルトラマンダイナ』（1998年）
『ウルトラマンガイア』（1998年）

児玉高志氏は、成人映画から一般映画、Vシネマ、テレビ特撮に至るまで、幅広いジャンルで監督・プロデューサーとして日本の映像業界に貢献し、現在も教育者として後進の指導にあたっています。

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