党員

党員について

党員（とういん）とは、特定の政党に所属するメンバー、つまりその政党の構成員を指します。彼らは政党に対して入党申請を行い、承認を受けることで党員としての資格を得ます。党員になることは「入党」と呼ばれ、党員がその地位を辞めることは「離党」と表現されます。また、離党後に再び党員となることを「復党」と言います。

権利と義務

政党によって党員の権利や義務、活動内容は異なりますが、一般的には政党の意思決定に参画できる権利や党内選挙権を持ち、選挙活動を行うことが許されています。党員は「党費」を納入する義務があり、党のイベントや会議に参加することが可能です。さらに、党役員選挙に立候補する権利（被選挙権）も持っています。

公職選挙においては、政党が公認、推薦、または支持する候補者を支援する義務があり、これに反して対立候補を支援した場合、懲罰を受けることがあります。こうした懲罰は政党によって異なりますが、除名される事例が多いです。また、政党が公認候補を立てる場合、その人物は基本的に党員であることが求められますが、党外からの候補者を擁立する場合でも、入党させる必要があります。

政党には複数の党員を持つことを禁じるものと許すものがあり、また、政党助成法の規定によって、同時に複数の政党の党員となることはできません。

党員の証明

多くの政党では、党員であることを示す証明書（党員証など）を発行しています。党員は主に居住地域や職場単位で地方組織を結成することが多く、党首や国会議員でない場合、中央本部に直接属さず、地方組織に所属することが一般的です。

党員数と実態

党員数は、その政党の組織と活動の規模を示す指標ですが、必ずしも議会における実勢力とは一致するわけではありません。時には、活動を停止している党員が名簿に残り続けることもあります。このため、名目上の党員数が実際の活動者数と異なることがあります。

また、党員として入党する動機も多様で、政策や理念に賛同して自発的に入党する人々もいれば、私欲や利益を求めて入党するケースも見受けられます。例えば、日本で発生したKSD事件では、実態のない党員（幽霊党員）が問題視されました。さらに、特定の業界団体の政治組織が政党支部と化すこともあり、金銭的利益が絡む不正行為が指摘される場合もあります。

資格停止

反党行為があった際の処分として「党員資格停止」があります。これは主に議員に対するものですが、一定期間または無期限に党の役職就任権や投票権が剥奪されます。この資格停止は、特定の例において目立つことがあります。

例

これまでに資格停止を受けた具体的な例として、自由民主党員の田中真紀子や民主党員の永田寿康などが挙げられ、彼らはそれぞれの問題行為により一定期間その権利が制限されました。

結論

党員制度は民主主義における政党政治の重要な要素であり、党の原則や方針に基づく参加が求められています。しかし、その実態においては多様な問題が存在し、政治的な動機や組織内の不正が依然として大きな課題であると言えるでしょう。

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