入内島道隆

入内島道隆（いりうちじま みちたか）氏は、1963年2月6日に群馬県中之条町で生まれました。東北大学経済学部を卒業後、家業である四万温泉の老舗旅館「湯元 四萬舘」の経営者として、地域に根ざした活動を始めました。

1999年、中之条町議会議員に初当選し、政治家としてのキャリアをスタートさせました。1期務めた後、2004年には中之条町長選挙に出馬し、40歳という若さで町長に就任。当時、群馬県内では最年少の首長として注目を集めました。

町長時代は、行政改革や観光振興に力を注ぎました。特に、現代アートの祭典「中之条ビエンナーレ」の開催や、NHK連続テレビ小説「ファイト」のロケ地誘致などを通して、中之条町の魅力を発信しました。また、役場の応対改善にも取り組み、町民サービスの向上に努めました。しかし、町長就任直後には、助役と収入役が辞任し、議会も野党勢力が多数を占めるという難しい状況下での町政運営を強いられました。その後、2007年の町議選で入内島氏を支持する議員も当選し、町長派と反町長派が形成されるなど、激しい政治闘争もありました。

町村合併においては、当初、吾妻郡東部4町村での合併が検討されていましたが、入内島氏はあえて村になることを提案し、日本一大きな村としてアピールすることを提唱。この提案は実現しませんでしたが、合併協議を経て、吾妻町と東村が2006年に東吾妻町として合併することになりました。

2011年、入内島氏は次期町長選には出馬せず、町長を退任。後継には、町長派と反町長派双方の支持を受けた折田謙一郎氏が当選しました。折田氏は小渕恵三元首相の秘書を務めた経歴を持っており、入内島氏の引退は、町政が再び小渕派に回帰するきっかけともなりました。

町長退任後、入内島氏は一時的に政治活動から離れていましたが、2018年には中之条町長選挙で外丸茂樹氏の参謀として活動を再開。しかし、外丸氏は現職に敗れました。2019年には、群馬県議会議員選挙に吾妻郡選挙区から無所属で出馬し初当選。県議会では一人会派「如水会」を結成しました。2023年の県議選では自民党推薦の無所属で再選し、その後、自民党会派に所属しました。

入内島氏は、旅館経営者としての視点も持ち合わせており、NPO法人ぐんまCSOの理事長も務めています。地域社会の発展に貢献するため、様々な活動に取り組んでいます。また、2006年にはテレビ番組『開運!なんでも鑑定団』に出演したこともあります。

入内島道隆氏の政治家としての歩みは、困難な状況にも屈することなく、地域のために尽力する姿を示しています。その経験と実績は、今後の群馬県政においても、重要な役割を果たすことが期待されています。

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