全インド・アンナー・ドラーヴィダ進歩党

全インド・アンナー・ドラーヴィダ進歩党 (AIADMK)

全インド・アンナー・ドラーヴィダ進歩党（AIADMK）は、主にタミル・ナードゥ州で活動するインドの地域政党です。1972年に、既存のドラーヴィダ進歩党（DMK）からの分派として設立され、政治的な立ち位置を確立してきました。現在の書記長であり党首はエダッパディ・K・パラニスワミです。

党の歴史と設立

AIADMKは、当初ドラーヴィダ進歩党の党首であり、州首相であったM・カルナーニディと対立したM・G・ラーマチャンドランを中心に、DMKからの離党者たちによって結成されました。この対立は、以来両党の関係において根強いものとなっています。

ラーマチャンドラン党首時代 (1972〜1987)

設立当初、AIADMKはDMKと協力関係にあったインド国民会議（INC）と共に政界で存在感を示していました。しかし1980年には、INCが主導する政府がAIADMKの内閣を解任し、ラーマチャンドランは一時的に州首相の座を失います。しかし、その後の選挙ではCMDKを敗北させて州首相として再び就任しました。1984年の州議会選挙では、健康問題を抱えながらもAIADMKは勝利を収めました。

ラーマチャンドランはその人気から強い支持を受けながら州首相を務め続けましたが、1987年に彼が死去すると、党内は後継者を巡る争いに突入します。彼の妻R・ジャーナキが後を継ぎ、タミル・ナードゥ州初の女性州首相となるものの、彼女の内閣も解任され、党内の派閥争いが激化しました。

ジャヤラリター党首時代 (1991〜2016)

ジャーナキの後を受けて、ジャヤラリターが党のリーダーとなり、1991年の選挙では再びAIADMKが勝利を収めましたが、様々な暴動に見舞われ、人気は揺らぎます。1996年の選挙ではDMKが勝利し、ジャヤラリターは一時的に権力を失いますが、2001年に再び政権に復帰し、第二次ジャヤラリター内閣を発足させました。ジャヤラリターはその大胆な政策として経済改革を推進しましたが、一方で民衆からの不満も高まり、選挙では連敗を喫することになります。

その後、2011年の州議会選挙でAIADMKは好成績を収め、第3次ジャヤラリター政権がスタートしました。また、この政権下で連邦下院選挙も好調であり、再び高い議席数を獲得しました。しかし、政治風景は常に動き続けており、2019年には議席を大幅に減少させ、ライバルのドラーヴィダ進歩党に影響力を奪われることとなりました。

現在の状況と展望

今なお、全インド・アンナー・ドラーヴィダ進歩党はタミル・ナードゥ州の政治において重要な役割を果たしており、今後の展開が注目されています。党のリーダーシップと地域における政治的対話は、党がどのように変遷していくかに影響を与える要素となるでしょう。未来には、AIADMKがどのようにその存在感を強化していくのか、多くの人々が関心を寄せています。

もう一度検索