タミル・ナードゥ州

タミル・ナードゥ州

タミル・ナードゥ州は、インドの最南部に位置する州で、主にタミル語が話されている地域です。この州は、周囲にケーララ州、アーンドラ・プラデーシュ州、カルナータカ[[州]]、さらにポンディシェリ連邦直轄地域に接しており、東側にはポーク海峡とマンナール湾を挟んでスリランカが存在しています。面積は約13万平方キロメートルで、2001年の国勢調査では、人口は約6211万人とされており、その州都はチェンナイ（旧マドラス）です。

名称の由来

「タミル・ナードゥ」という名称は、タミル語で「タミル人の地」という意味を持ちます。また、この「タミル」という語は、ドラヴィダ人とも関連があり、タミル・ナードゥは「ドラヴィダ人の国」とも解釈されることがあります。

政治体制

タミル・ナードゥ州は、一院制の州議会と州政府、さらにマドラス高等裁判所が司法機関として機能しています。州議会の定数は234で、議員は小選挙区制で選出されます。また、インド連邦議会下院にも39の議席が割り当てられています。地域政党であるドラーヴィダ進歩同盟（DMK）や全インド・アンナー・ドラーヴィダ進歩同盟（AIADMK）が強い影響を持ち、国民会議派やインド人民党（BJP）、インド共産党などの全国政党も活動しています。

地理的特徴

タミル・ナードゥ州は、地形的には丘陵と広大な海岸平野から構成されています。特に西部と北西部では、植生が豊かで、自然景観が美しい地域です。西ガーツ山脈は西からのモンスーンの雨雲を遮ります。州内の長い海岸線は、2004年のインド洋津波において7800人もの犠牲者を出す原因ともなりました。

地方行政区分

この州は、合計30の県に分かれており、例えばチェンナイ県、ティルヴァッルール県、マドゥライ県などが存在します。加えて、タミル・ナードゥ州はポンディシェリ連邦直轄地域に囲まれており、かつてフランスの植民地でした。

経済の概要

タミル・ナードゥ州は、インド全体で見ると非常に工業が進んでおり、州内純生産のレベルでも南インド内最高、インド全土で三位を誇ります。特に製造業やIT産業が発展しており、ビジネスチャンスに恵まれた地域となっています。特にチェンナイはソフトウェア産業の拠点として知られ、情報関連施設が集中しています。農業も重要で、米の生産量はパンジャーブ州に次ぎ、タミル・ナードゥの特産品には砂糖黍や落花生もあります。

教育と文化

教育水準が高く、多くの著名な学者や科学者がこの州から輩出されています。例えば、ノーベル科学賞受賞者であるチャンドラセカール・ラマンや数学者のシュリニヴァーサ・ラマヌジャンはタミル・ナードゥ出身です。この地域は、ヒンドゥー教が大多数を占める他、少数のキリスト教徒やイスラム教徒もいます。言語としては、タミル語が主に使用されていますが、テルグ語やカンナダ語も話されています。

世界遺産

タミル・ナードゥ州は、いくつかのユネスコ世界遺産を有しています。代表的なものには、カーンチプラム県のマハーバリプラムの建造物群やタンジャーヴールのブリハディーシュヴァラ寺院があります。これらの文化的な遺産は、州の歴史と多様な文化を物語っています。

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