全国共通図書券

全国共通図書券および図書カードの概要

全国共通図書券（ぜんこくきょうつうとしょけん）は、書籍などと引き換え可能な商品券で、日本図書普及株式会社によって発行されています。一般的には「図書券」として知られ、多くの利用者に親しまれています。今回は、全国共通図書券の歴史や用途、さらには図書カードと図書カードNEXTについて詳しく見ていきます。

図書券の歴史と特徴

全国共通図書券は1960年にその発行が始まりました。最初は少額券が多数綴りの形で流通していましたが、1976年からは100円券及び500円券の1枚券に変更されました。書店のほとんどが加盟しており、広い範囲で利用できる特性を持っています。特に進学祝いなどのギフトとして、その需要は高く、雑誌の懸賞賞品やコンテスト副賞としても重宝されています。

しかし、2005年には図書券の販売が終了し、図書カードへと完全に移行しました。また、2016年には新たに「図書カードNEXT」が発行され、時代に合わせた用途や管理方法を持つカードとして進化しました。

図書カードと図書カードNEXTの特徴

図書カード

図書カードは1990年に発行され、磁気式のプリペイドカードとして販売されました。その特徴は、つり銭の処理が不要なため、非常に取り扱いやすい点です。従来の図書券からの移行に際し、幅広い書店で使用可能とされ、多くの人々に利用されていました。しかし、2016年5月にはその発行が終了し、図書カードNEXTが登場しました。

この図書カードは86×54mmのサイズで、上部には残額目安の指標が印刷されています。利用可能な書店は多いものの、個人経営の店舗では受け付けないことがあるため注意が必要です。

図書カードNEXT

2016年6月から発行された図書カードNEXTは、従来の磁気式から一新され、紙素材となり、パンチ穴のないデザインが特徴です。QRコードが印刷されており、専用端末での読み取りが可能です。このシステムにより、利用者はパソコンやスマートフォンから自身の残高や使用履歴を簡単に確認できるようになりました。10年間という有効期限があり、カード裏面にはその期限が印刷されています。

利用状況と問題点

全国共通図書券はお礼やプレゼントとしての用途が豊富で、特に子どもへの贈り物や進学祝いなどには最適です。書籍購入以外でも、さまざまなシーンで活用されていますが、図書カードNEXTにはいくつかの問題点が指摘されています。例えば、パンチ穴がないため、使用済みか未使用かを一目で認識できないこと、並びに有効期限が設けられている点が挙げられます。

また、図書券の利用時にはお釣りの処理が店舗ごとに異なり、顧客にとって不便を感じる場面もあるかもしれません。多くの書店では、額面以上での利用を推奨し、釣り銭を出さない店も存在しています。これに対して、発行元の日本図書普及株式会社は現金でのお釣り返却を促す広報を行ってきました。

まとめ

全国共通図書券は日本国内における書籍購入において所持する価値の高いギフトカードです。子どもへのプレゼントや小さな感謝として最適な商品券であり、長年にわたって多くの人々に活用されてきました。その進化を経て登場した図書カードNEXTは、今後のデジタル化が進む中で、さらに便利な存在となっていくことでしょう。

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