全国女子ラグビーフットボール選手権大会

全国女子ラグビーフットボール選手権大会：日本の女子ラグビー界を牽引する大会

全国女子ラグビーフットボール選手権大会は、日本ラグビーフットボール協会が主催する、日本の女子ラグビー界における最高峰の全国大会です。関東女子ラグビーフットボール大会と女子ラグビーフットボール関西大会（九州地区を含む）の上位2チームずつ、計4チームがしのぎを削るトーナメント戦で、毎年1月から2月にかけて開催されています。

大会概要

この大会は、日本の女子ラグビーのレベル向上と、オリンピックや女子ラグビーワールドカップ出場を目指す選手のモチベーションを高めることを目的としています。2013年までは「全国女子ラグビーフットボール交流大会」として開催されていましたが、女子ラグビーの全国的な普及と発展に伴い、2014年から選手権大会へと改称されました。大会回数は交流大会から引き継がれておらず、2014年が第1回大会となります。

試合は、ワールドラグビーの競技規則に準拠して行われ、40分ハーフの試合時間、15分のハーフタイムが設けられています。ペナルティートライは7点で、コンバージョンキックはありません。4チームによるトーナメント方式で、3位決定戦は行われません。同点の場合は、トライ数、トライ後のゴール数、そして抽選の順で勝敗が決まります。ただし、決勝戦においては、両チーム優勝となる場合があります。

大会方式の変遷と課題

大会の開催方式は、近年、いくつかの変化を経験してきました。2017年から2022年にかけては、女子チームの参加数減少や新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響を受け、大会方式や開催時期が流動的になる時期もありました。合同チームの出場も目立ちました。2020年の第6回大会では、決勝戦が同点で終了し、両チーム優勝という結果となりました。2021年には無観客開催、2022年には出場チームの選手が感染症の影響で出場を辞退するなど、様々な困難を乗り越えながら大会は継続されています。

2023年（第9回）からは、関東と関西の代表チームによるトーナメント戦（準決勝・決勝）が1月から2月にかけて行われるようになり、より洗練された大会運営が目指されています。

高校の部とU18花園女子15人制

大会の歴史においては、高校生の部が2017年と2018年の2年間のみ開催されたこともありました。3つの協会の高校生代表チームによる総当たり戦が1日で実施されました。その後は選手育成イベントに重点が置かれ、高校生の部は開催されていません。しかし、女子セブンズ日本代表候補合宿や選手育成合宿には、多くの高校生が参加しており、将来の女子ラグビー界を担う人材育成にも貢献しています。2022年には、U18東西戦が花園ラグビー場で開催されるなど、若手選手の育成にも力を入れています。

大会と未来

全国女子ラグビーフットボール選手権大会は、日本の女子ラグビー界において重要な役割を担っています。競技力の向上、選手の育成、そして女子ラグビーの更なる普及に大きく貢献していると言えるでしょう。今後の大会においても、より多くの才能ある選手が参加し、日本の女子ラグビーが世界で活躍できるよう、大会の発展が期待されています。将来は、より多くのチームが参加し、国際的な交流も盛んになることで、大会の規模と注目度が更に高まる可能性があります。 また、国際的な試合との連携強化なども期待されるでしょう。

歴代記録

前身である全国女子ラグビーフットボール交流大会時代から、優勝チームには「日本ラグビーフットボール協会会長杯」が贈呈されています。この会長杯は、大会の伝統と歴史を示す重要なシンボルと言えるでしょう。選手権大会への移行後も、この伝統は受け継がれており、優勝チームの栄誉を称えています。

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