全国学校図書館協議会

公益社団法人全国学校図書館協議会の概要

全国学校図書館協議会（Japan School Library Association）は、日本の学校図書館の発展を促進し、青少年に読書の重要性を広めることを目的とした公益社団法人です。略称は全国SLAで、所在地は東京都文京区にあります。この団体は、1950年に任意団体として設立され、その後、1998年に社団法人へと改組され、2012年には公益社団法人に移行しました。

目的と設立の背景

この協議会の主な目的は、学校図書館の充実と発展、そして青少年の読書振興です。設立当初からこの目的に向けた活動を行っており、特に1953年に制定された「学校図書館法」の成立にも深く関与しています。1950年2月に「学校図書館が教育活動において重要な役割を持つ」とする宣言のもとに結成され、教員の有志が集まりました。設立のきっかけには、文部省が発行した『学校図書館の手引』を基にした講習会が大きく影響しています。初代会長には久米井束が選出されました。

組織構成

全国学校図書館協議会は、全国の学校図書館研究団体の会長や正会員、賛助会員、名誉会員が構成員となっています。定款に基づいて運営役員が選出され、事務局が設けられ、組織的な活動が行われています。各都道府県に62の学校図書館研究団体が存在し、それぞれが地域における図書館活動を促進しています。

活動内容

この協議会は、学校図書館法の改正運動などを通じて、学校図書館の充実を図るためにさまざまな活動を展開しています。具体的には、全国学校図書館研究大会や、地方での研究大会、学校図書館実践講座など、研究や研修のためのイベントを開催しています。また、全国学校図書館協議会選定図書や、青少年向けの読書感想文コンクールなどの企画を実施し、読書の推進にも力を入れています。

さらに、定期的に実施される学校読書調査や学校図書館調査により、現状の把握と改善を目指しています。これらの活動には、学校図書館賞や学校図書館出版賞、日本絵本賞などの各種賞の実施も含まれており、優れた図書館や出版物を評価しています。

出版物

協議会は、情報提供や教育活動に役立てるために様々な出版物を発行しています。具体的には、「学校図書館」という月刊の機関誌や、「学校図書館速報版」などの月2回刊、さらに「としょかん通信」という月刊誌を定期的に発行しています。また、学校図書館の運営や読書指導に関する書籍も刊行しており、教師や図書館関係者にとって重要なリソースとなっています。

まとめ

全国学校図書館協議会は、日本における学校図書館の普及と青少年の読書振興に貢献するために、様々な視点から活動を進めています。その活動は多岐にわたり、今後も教育現場での図書館の役割を高め、読書文化の醸成に寄与し続けることが期待されています。

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