全国民主労働組合総連盟

全国民主労働組合総連盟について

全国民主労働組合総連盟（民主労総）は、1995年に設立された韓国の主要な労働組合であり、現在約120万人の組合員を抱える国内最大の労働組合です。団体本部は京郷新聞社内に位置し、設立当初から反米・反日・親北朝鮮の姿勢を貫いてきました。特に暴力的なデモや激しいストライキを繰り返し、国際的にもその戦闘的な特徴が知られています。

設立背景

民主労総は、1987年に韓国で始まった民主化運動の流れを受けて誕生しました。従来の韓国労働組合総連盟（韓国労総）の労資協調路線に対抗し、労働者の権利を守るために活動することを目的としています。1995年には非公認で結成され、1999年に正式にナショナルセンターとして認可されました。この間、軍政から民政への移行を背景に、韓国の労働運動が活性化しました。

政治的立場

民主労総は、政治的には左派・革新政党関係者との関係が深い一方で、保守政党に対しては強い批判を展開しています。文在寅政権下では、一時的な蜜月も見せましたが、2021年のデモの取り締まりをきっかけに激しい対立関係に陥りました。また、団体内では、北朝鮮のスパイの摘発が行われるなど、政治的スキャンダルも発生しています。

内部からの批判

長年にわたり労働運動を推進してきた、文成賢氏をはじめとする内部関係者からは、現行の運営方針に対して厳しい批判が寄せられています。「30年間の運動の結果、自らの信じる正義が実は誤りであった」と反省の声が上がり、社会的対話の重要性が強調されています。以下のような認識が広がり、民労総の方針転換の必要性が論じられています。

• - 大企業や正規職労働者中心の運営が、労働者間の格差を広げているとの批判。
• - 政府との対話を拒否することは誤りであるとの共通理解。

組織の再編と選挙

民主労総は、2012年以降も指導部不在の状態が続き、内部対立が激化しましたが、2014年に組合員による直接選挙を導入し、新たな執行部を選出しました。選挙には4つのグループが立候補し、最終的にハン・サンギュン氏が委員長に選ばれました。このように、民主労総は混乱を経て、新たな指導体制を確立しました。

加盟団体

民主労総には16のメイン加盟団体があり、これには現代労組、全国教職員労働組合などが含まれます。多様な業種から成る組織は、韓国労働者の権利を守るための連携を強化しています。

終わりに

全国民主労働組合総連盟は、今後の韓国社会の中でどのような役割を果たすのか注目されます。労働者の権利を擁護する一方で、内部の問題や外部との対立を解決する課題が山積している中で、本団体の行く先には大きな期待が寄せられています。

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