全国障害学生支援センター

全国障害学生支援センターについて

全国障害学生支援センター（英名: Nationwide Support Center for Students with Disabilities）は、神奈川県相模原市に位置する非営利団体です。このセンターでは、高等教育機関に在籍する障害を持った学生を支援し、彼らがより良い学生生活を送るための情報提供や交流の場を設けています。センターは、障害者インターナショナルの日本国内組織およびDPI日本会議の正会員としても活動しています。

設立の経緯

このセンターの前身は、東京都八王子市にあった自立生活センター「わかこま自立生活情報室」です。ここでの活動がきっかけとなり、1999年には全国障害学生支援センターが設立されました。この設立の中心となった殿岡翼は当時、立正大学の経済学部に在籍していました。このように、支援の原点は実際の学生のニーズに根ざしたものであり、学びの場で直面する様々な課題を解決するための努力から生まれたものといえます。

主な事業内容

全国障害学生支援センターは、大学における障害者受け入れに関する調査を行い、バリアフリー整備の状況から入試や日常の学生生活に必要な情報まで、幅広く集めています。特に「大学案内 障害者版」の発行は重要な取り組みです。この情報誌は、全国の大学における障害者に配慮した施策や設備、制度について詳細に説明しており、障害学生が選ぶべき環境をより良く理解するための手助けとなっています。

また、障害学生同士の交流を促進する場を設けており、相談や情報交換が行える場として機能しています。これにより、学生同士が自身の経験を共有し、士気を高め合うことができる仕組みが整っています。

表彰と法人格

2008年には、バリアフリー・ユニバーサルデザインの推進に貢献したとして内閣府特命担当大臣から表彰を受け、「優良賞」が授与されました。これは、全国障害学生支援センターがこの分野で非常に高い評価を受けていることを示しています。また、2022年には一般社団法人としての法人格を取得し、より一層の活動の強化が図られています。

基本情報

全国障害学生支援センターは、2025年3月に設立25周年を迎えるにあたり、記念イベントを企画しています。このイベントは、これまでの活動の振り返りと今後の展望を語る貴重な機会となるでしょう。

機関誌と発行書籍

同センターは、1995年12月から「情報誌・障害をもつ人々の現在」を創刊し、年に4回発行しています。この機関誌は、障害を持つ人々の実態やニーズについて様々な視点から考察し、情報の発信を行っています。

また、過去に発行された書籍には『大学案内2001障害者版』や『調査と体験文からみた 障害学生の現状とニーズ』などがあり、障害学生の実情を広く知ってもらう目的で数多くの資料が提供されています。

全国障害学生支援センターは、障害を持つ学生が平等に教育の機会を得るために尽力している団体であり、今後もその活動に注目していく必要があります。

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