全国霊感商法対策弁護士連絡会

全国霊感商法対策弁護士連絡会について

全国霊感商法対策弁護士連絡会は、日本における霊感商法被害の根絶と、被害者救済に向けて活動を行う弁護士のネットワークです。この団体は、1987年に東京で結成された「霊感商法被害救済担当弁護士連絡会」を起源としており、同年には全国的な組織へと発展しました。現在では約300名の弁護士が参加しており、通称「全国弁連」とも呼ばれています。

団体の目的と活動内容

全国弁連の主な目的は、霊感商法によって被害を受けた人々の支援です。霊感商法とは、特定の宗教団体が行う、一般の人々に対する精神的なプレッシャーや偽情報を使った商品の販売方法を指します。全国弁連は、特に「世界平和統一家庭連合（統一教会）」に関連した被害に注目し、情報収集や発信、電話相談への対応を行っています。また、統一教会に関する問題以外にも、多様な法律相談にも応じています。

さらに、全国弁連は官公庁やメディアに対しても積極的に働きかけを行っています。これは、霊感商法の危険性に対する啓発活動の一環であり、社会全体がこの問題を理解し、適切に対処できるよう促すものです。特定の政党や政治勢力との連携は持たない姿勢を貫いています。

過去の活動の一部

2013年には、統一教会に所属する芸能人の復帰に対して声明を出し、被害者の声を代表する形で反対の意を示しました。その後、2021年には、元内閣総理大臣の安倍晋三が統一教会の関連団体に対して祝辞を送ることを懸念し、全国弁連からの抗議文が発表されました。

このように、全国弁連は法的な観点から問題提起し、被害者の権利を守るための活動を続けてきました。また、霊感商法によって1987年から2021年までに確認された被害件数は約3万4537件、総額は約1237億円に上るとされています。

最近の活動

最新の活動の一つとして、2022年政府に対して統一教会の宗教法人格剥奪を求める申入書を提出しています。これに対しても賛同者が多く、オンライン署名活動も行われました。多くの有名な呼びかけ人が名を連ね、社会的な注目を集めています。

代表者と主なメンバー

全国弁連の代表世話人には、平岩敬一氏や郷路征記氏、中村周而氏、河田英正氏、山口広氏が名を連ねています。また、事務局長の川井康雄氏、東京事務局長の渡辺博氏、及び事務局長代行の紀藤正樹氏など、業界で経験豊富な弁護士たちが活動しています。

参考文献

全国弁連は「統一協会合同結婚式の手口と実態」という書籍を共著として出版しており、霊感商法の実態について多くの情報を提供しています。これは、霊感商法の問題を広く知らせる一助となることでしょう。

まとめ

全国霊感商法対策弁護士連絡会は、霊感商法による被害者を支援し、その防止に向けて廣範な活動を行っています。社会の中でこの問題を人々が知り、理解することが重要であり、全国弁連はそのための重要な役割を果たしています。

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