山口広

山口 広（やまぐち ひろし）

山口広は、1949年6月26日に福岡県で生まれた日本の弁護士であり、東京共同法律事務所に所属しています。彼は第二東京弁護士会のメンバーであり、全国霊感商法対策弁護士連絡会の代表世話人としても活躍しています。さらに、元日弁連消費者問題対策委員会の委員長を務めた実績もあり、宗教法学会や宗教と社会学会にも参加しています。

学歴と早年の活動

山口は福岡教育大学附属久留米小学校・中学校およびラ・サール高等学校を修了し、1972年に東京大学法学部を卒業しました。1975年には司法試験に合格し、その後1978年に司法修習を修了しました。彼の背景には、学生運動での活動があり、全共闘の一員として成田闘争などの裁判を担当した経験もあります。また、旧ソ連に関連するスパイ事件での弁護活動も行いました。

消費者問題への関与

山口は早くから消費者問題に関心を持ち、特にカルトによる被害者の救済に取り組んできました。1987年に全国霊感商法対策弁護士連絡会を設立し、事務局長として活動し、現在は代表世話人の一人として役割を果たしています。さらに、MRIインターナショナルの被害弁護団の団長としても、カルトの被害者を支援する活動を展開しています。

幸福の科学関連の訴訟

1996年12月、山口は宗教法人幸福の科学の元信者の代理人として、同教団に対して損害賠償請求訴訟を提起しました。この訴訟は、元信者が多額の献金を強制されたことを理由としたもので、最終的には元信者側の敗訴が確定しました。これを受けて、幸福の科学側は山口と元信者に対し、名誉を傷つけられたとして損害賠償を請求しました。山口はこれに対して反訴を行い、東京地裁では幸福の科学の請求が不当であるとされたため、山口に対し100万円の賠償が命じられました。この判決は最高裁でも支持され、幸福の科学の敗訴が確定しました。

著作活動

山口は著作家としても知られています。彼は『検証・統一協会―霊感商法の実態』などの著書を持ち、消費者問題やカルトに関する多くの書籍を共著しています。有名なタイトルには『ドキュメント 埼玉土曜会談合―市民が裁く利権の温床』や『Q&A 宗教トラブル110番―しのびよるカルト』などがあり、これらは消費者トラブルやカルトの実情を広く社会に訴えるものです。

結論

山口広は、日本の法律界において消費者保護に強く取り組む存在として知られています。特にカルトの問題に焦点を当て、多くの人々の権利を守るために貢献してきました。彼の活動は、法律の領域を超えて広く影響を与えており、その専門的知識と経験が求められています。

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