全国高等学校バレーボール選抜優勝大会

全国高等学校バレーボール選抜優勝大会（春高バレー）

全国高等学校バレーボール選抜優勝大会は、1970年から2010年にかけて41年間にわたって行われた、日本の高校バレーボールにおける重要な全国大会です。大会は「若さでアタック！春の高校バレー」というサブタイトルを持ち、「春の高校バレー」や「春高バレー」として広く知られていました。また、一部の人々からは「バレーの甲子園」とも呼ばれることがあり、この大会はインターハイや国体と並ぶ位置付けとなり、多くの日本代表選手を輩出する重要な登竜門とされていました。

大会の概要

この全国選抜大会は主に毎年春休みの3月20日から26日までの1週間、東京都渋谷区の国立代々木第1体育館にて開催されていました。過去には東京体育館や青山学院大学記念体育館、駒沢屋内球技場も会場として使用された時期がありました。選手権出場権は当初は地域ブロックごとの学校に与えられていましたが、時間の経過と共に出場校数が増え、最終的には男女ともに53校ずつ参加する形式になりました。

地方大会は毎年1月から2月にかけて行われ、原則として各都道府県から1校が選ばれましたが、東京都、大阪府、神奈川県、北海道に関しては特例が設けられ、それぞれ2校や3校の出場が可能でした。

抽選と試合方式

大会の抽選会は3月初旬に行われ、開催前に前回の優勝校や参加代表校がシードとして配置されました。しかし、同じ地域から出場する学校同士は準決勝パート以降で対戦しないというルールが設けられていました。

大会はトーナメント方式で進行し、3回戦までは3面で、準々決勝、準決勝、決勝は特設のセンターコートで行われる形式を取っていました。特に決勝戦は長年にわたり多くの観客が見守る中、アリーナ全体を使って行われました。

大会の歴史

春高バレーが始まりの1970年、最初の大会には全国から48校が参加し、その後は毎年出場校数が拡大しました。特に男子の藤沢商業高校が記録的な連覇を達成するなど、多くの名勝負が繰り広げられ、この大会での栄冠を勝ち取ることは高校バレーボール選手にとって一つの目標となりました。1990年代に入ると、女子大会でも統一的な成績を残す学校が現れ、名門校の存在感が増しました。

大会の改革と新しい展望

2010年に春高バレーはその歴史に幕を下ろし、翌年から全日本バレーボール高等学校選手権大会として新たに生まれ変わりました。その名の通り、高校バレー界の新たな競技の一環としての意味合いが持たれ、新たな参加者が活躍するプラットフォームとして期待されています。

放送と普及活動

大会全般はフジテレビ系列によりテレビ中継され、特に準決勝と決勝は全国的に放送されることから、多くの視聴者に親しまれてきました。また、春高バレーコーチングキャラバンと呼ばれるプロジェクトでは希望校に経験豊富なコーチが派遣され、バレーの普及に大きく貢献しています。競技日程や場面ごとの実況は多くのファンに愛され、春高バレーの魅力を伝えています。

今後も春高バレーが新しい形で進化し続け、若い才能を育成する場として機能することが期待されます。

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