全国高等学校女子硬式野球選抜大会

全国高等学校女子硬式野球選抜大会

「全国高等学校女子硬式野球選抜大会」は、日本の高校女子硬式野球における主要な全国大会の一つです。この大会は、全国高等学校女子硬式野球連盟の主催により、毎年春季（おおむね3月から4月にかけて）に開催されます。

概要と歴史

大会は2000年に創設されました。第1回大会は、兵庫県氷上郡市島町（現在の丹波市）に新設された町立スポーツ施設「スポーツピアいちじま」の竣工記念を兼ねて開催されました。以降、長年にわたりこの地が大会の主要な舞台となりました。

しかし、2011年の東日本大震災発生後、被災地域の復興支援や東日本における女子野球の活性化を目的として、開催地が移転されることになりました。そして、2014年の第15回大会からは、埼玉県を主な開催地として行われています。

東京ドームでの決勝戦

大会の大きな転機となったのは、2022年の第23回大会から決勝戦が東京ドームで開催されるようになったことです。プロ野球のシーズン中に実施されることから、決勝戦は読売ジャイアンツの公式戦が終了した後の夕方（通常18時あるいは18時30分頃）に開始されます。観客は、1階の内野席（両翼ポールより内側の自由席が中心）での観戦となり、有料ですが、同日のプロ野球観戦者は追加料金なしでそのまま観戦が可能です。また、試合前には高校生による様々なイベントが企画・実施され、大会を盛り上げています。

大会の性格

この大会は「春の大会」や「春大（はるたい）」といった通称で親しまれています。メディアでは「女子センバツ」と略称されることもありますが、これは男子の選抜高等学校野球大会（通称：センバツ）が同時期に行われることから模倣されたものであり、正式な大会略称としてカタカナ表記が定められているわけではありません。

「選抜大会」という名称を使用していますが、日本の高校スポーツを統括する全国高等学校体育連盟（高体連）の管轄下にはない独立した大会として運営されています。

主な開催球場

大会は複数の球場を使用して行われます。

現在使用されている主な球場:
東京ドーム（決勝戦のみ使用）
加須きずなスタジアム（加須市民運動公園野球場）
田ケ谷サン・スポーツランド野球場
行田市総合公園野球場
幸手総合公園野球場

過去に使用されていた主な球場:
兵庫・スポーツピアいちじま（創設当初から長年使用）
埼玉・平成国際大学野球スタジアム

メディア展開

大会の模様は様々なメディアを通じて伝えられています。特に決勝戦は注目度が高く、以下のような放送・配信が行われています。

テレビ: 日テレジータスにて決勝戦が生放送されることがあります。
インターネット放送:
MADONNA JAPAN TV（YouTubeチャンネル）にて一部試合が生配信されることがあります。
GIANTS TV（読売ジャイアンツ公式配信サービス）にて決勝戦が生配信されます。

関連大会

高校女子硬式野球の全国大会としては、本大会の他にも主要な大会があります。

全国高等学校女子硬式野球選手権大会: 毎年夏に開催される大会で、「夏の大会」と呼ばれます。2021年からは兵庫県にある阪神甲子園球場で決勝が行われています。
* 全日本女子硬式野球ユース選手権大会: 秋に開催される大会です。

これらの大会と共に、全国高等学校女子硬式野球選抜大会は、高校球児たちの目標となる舞台を提供し、女子野球の発展に貢献しています。

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