全日本テコンドー協会

一般社団法人全日本テコンドー協会について

一般社団法人全日本テコンドー協会（AJTA）は、日本国内におけるWTテコンドーの統括機関です。1981年に創設された日本テコンドー協会は、世界テコンドー連盟（WTF、現在のWT）に加盟し、国内競技連盟としての役割を果たしてきました。2019年5月の段階では、日本オリンピック委員会にも加入しており、国内でのテコンドー普及と競技力向上に寄与していますが、日本スポーツ協会には準加盟していません。

概要と歴史

全日本テコンドー協会は2005年に設立されました。設立当初から、内閣府は会計処理に関する不正を指摘し、適正化を求める勧告を行いましたが、協会は2014年に総会を開き、その勧告を受け入れることを拒否しました。その結果、内閣府は2014年7月に全日本テコンドー協会の公益社団法人認定を取り消しました。

選手との対立

協会内では、強化方針に関する選手との対立が見られることもありました。特に、2019年10月までの期間に、当時の会長である金原昇を中心とした強化方針が選手や副会長の岡本依子との間で対立を招きました。この問題は、協会の運営に影響を与える重要な要素とされています。

競技団体の統括体制

WTテコンドーが日本での統括体制確立されるまで、複数の主力団体が存在しました。1999年にはこれらの団体が協力関係を構築しましたが、2004年に分裂が起き、全日本テコンドー協会と日本テコンドー連合の二分化が進みました。この事態は、日本オリンピック委員会が2004年のアテネオリンピック出場の条件として団体統合を求めたことから生じたものです。

当時、岡本依子選手は2000年シドニーオリンピックでの銅メダル獲得者として注目されており、アテネ五輪出場権を得ていましたが、団体の分裂が影響し、彼女の出場が危ぶまれる状況となりました。最終的には個人資格での出場が認められ、問題は解決に至りました。2005年に新たに社団法人としてスタートを切った全日本テコンドー協会は、その後、団体の統合を進め、和解の道を歩みました。

日本テコンドー連盟とその変遷

1981年に設立された日本テコンドー連盟は、数度の変遷を経て、主流団体となるも、後に分裂を経験します。1999年には全日本テコンドー協会に吸収合併されましたが、その後も様々な対立や統合が続きました。また、在日本大韓テコンドー協会も1969年に設立され、テコンドーの普及を目指して活動しており、1999年からは日本テコンドー連盟との協力を築いています。

反体制派との対立

近年では、2014年11月に現執行部に対抗する形で反体制派が全日本テコンドー連盟を創設しました。連盟は韓国国技院との協定を締結するなど、協会側との対立を深めています。こうした動きは、日本国内でのテコンドー競技の運営や発展において、今後も注目される問題となるでしょう。

このように、一般社団法人全日本テコンドー協会は、国内テコンドーの発展に貢献しつつも、内部や外部との対立を乗り越えて進化してきた歴史を持っています。

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