全日本卓球選手権大会

全日本卓球選手権大会

全日本卓球選手権大会は、日本卓球協会が主催する年に一度の重要な卓球の大会です。今年度の日本一を決めるこの大会は、開催地に東京体育館を選び、通常は1月に開催されます。この大会の起源は1935年にさかのぼり、1936年には正式な開催が記録されています。

大会では一般部門とジュニア部門の他、特定の年齢層をターゲットにしたホープス・カブ・バンビの部、カデットの部、マスターズ部門など多様なカテゴリーがあり、参加者は幅広い年齢層にわたります。特に男子の大会は天皇杯、女子は皇后杯が授与され、これらは大会の名誉ある象徴となっています。

大会の変更と会場の移動

かつては年末に東京武道館で行われていた全日本卓球選手権大会ですが、2003年からは東京体育館に場所を移し、毎年1月に行われるようになりました。ただし、体育館の大規模改修が行われる年には別の会場での開催となり、2012年には代々木第一体育館、2018年と2019年には大阪市中央体育館が使用されました。

競技種目と参加者の現状

大会では男女シングルス、ダブルス、混合ダブルスの各種目が実施され、基本的には日本国籍を持つ選手のみが参加可能です。2009年度の大会では、男子シングルスには267名、女子シングルスには255名、ダブルスなどにも多数の組み合わせが参加しており、観客動員数も年々増加しています。特に、2015年度には25300人もの観客が集まり、多くの卓球ファンで賑わいました。

新たなルールと改良

2015年度大会からは、従来のセルロイドボールに代わってプラスチックボールが使用されるようになりましたが、その品質にばらつきがあったため、選手からの要望で2017年度より統一球が導入されました。また、2018年度からはマルチボール方式が採用され、選手たちの試合進行にも工夫が加えられています。

シニアとジュニアの新しい開催形式

2023年12月の理事会では、2025年および2026年の大会について新しい形式を決定しました。この試みでは、東京での男女シニアシングルスおよび男女ジュニアを6日間行い、その後愛知県豊田市に会場を移して男女シニアのダブルスと混合ダブルスを4日間開催されることになりました。この分離開催形式は、選手たちにとって体力的な負担を軽減することを目指しています。

ジュニアおよび団体の部門

全日本卓球選手権大会では、ジュニアの部門も同時期に行われ、高校2年生までの選手が男女シングルスに参加できます。団体戦も毎年10月頃に行われ、12チームによって日本一が競われ、勝利を目指します。

大会の中継と配信

準決勝はNHK BS1、決勝はNHK Eテレで生中継が行われ、近年ではインターネット配信も強化されています。特に日本卓球協会による卓球TVでは、全試合が無料で配信されるようになり、より多くのファンに卓球の魅力が届けられるようになっています。

この全日本卓球選手権大会は、日本卓球界において重要な位置を占めており、次世代を担う選手たちにも大きな影響を与える大会といえるでしょう。

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